PHP文庫『実はあなたもやっている!? ウザい話し方』より
あなたの周りにこういう人はいませんか?
「悪い人じゃないんだけど、その人と話すとぐったり疲れてしまう」
「実はいい人、なのに話しているとイラッとする」
「嫌いなわけじゃない、けどなんとなく絡みづらい」
「付き合いはむしろ長い、でも面倒くさくてつい他の人と話してしまう」
誰でも1人や2人はそういう人を思い浮かべられるのではないでしょうか。
では、その人たちを「疲れる人」や「面倒くさい人」にしてしまっているのは何かといえば、他でもない「話し方」です。
ちょっとした言い回しが気になる、なにげない語尾がなぜか鼻につく……。本人の人柄や能力とはまったく別のところで、話し方の無意識のクセがその人の価値を下げてしまっているのです。
そうした「知らず知らずのうちに人に不快感を与えている話し方」を本書では「ウザい話し方」と名づけ、全部で50パターン、ピックアップしました。パラパラとページをめくってもらえれば、すぐに「ああ、こういう人いるいる!」「わ、これって○○さんのことだ」と、次々と思い当たるはずです。
ところが……
次第にあなたはもう1つのことに気づきます。
「これって自分もやってない?」「げっ、私のこと言われてる」「えっ!これの何がいけないの!?」
そう、「ウザい話し方」の怖いところは「実は自分でもやってしまっている」ことにあります。というのも、こうした話し方は、誰からも非難されるようなひどいマナーや、あからさまに失礼な態度ではないので、自分で気づくのがとても難しいのです。
なにげない話し方が相手に小さなストレスを与える。でも「ちょっと、やめなよ!」と面と向かって注意されるほどではない。だから本人は同じ過ちを繰り返す。次第に周りから人が減っていく。いつのまにか自分と話すときだけみんなの表情が半笑い、気づくと仲間うちの集まりに自分だけ誘われてない――そんなホラー映画のようなことに、まさにあなた自身も陥る可能性があるのです。