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生き方

自分がこのまま結婚することに不安を感じます……恋愛相談

井上香織

2017年03月23日 公開 2024年12月16日 更新

彼との結婚に戸惑いと不安を感じて…

相談内容

学生の頃から6年つきあっている彼がいます。彼は結婚を考えてくれているのですが、私は自分がどうしたいのかよく分かりません。一時期、彼と結婚したいと思う時期がありましたが、そのときは彼に「今はそういう気になれない」と言われました。彼を嫌いになった、とは思わないのですが、1年から2年くらいのサイクルでときどき彼に我慢ができないことがあります。そうなると、彼の食事の仕方だとか、話の内容だとか、細かいことまですごくいらいらしてきて、つい彼にきつい態度をとってしまいます。そういう時期はたいてい、ほかにちょっといいな、と思う男性がいたりするときなのです。

私は浮気症なのでしょうか。それとも、彼を本当に好きではないのでしょうか。自分がこのまま結婚することに不安を感じます。どうぞ良いアドバイスをお願いいたします。

(28歳、公務員)

 

いまが大きな人生の分岐点

アドバイス

以前も書いたと思いますが、結婚はタイミングです。何年つきあおうが、どれだけ想いが深かろうが、そのときどきのふたりの気持ち、仕事の状況、お互いの家族の問題などで、結婚へと進めないケースはとても多いのです。  

あなたのように6年もつきあい続けていると、ある程度、相手の嫌なところも見えてしまうもの。そんなとき、他の男性に「ちょっといいな」と思ったとしても、それは浮気症でもなんでもありません。ごく当然のことだと私は思いますので、あまり自分を責めたりしないようにしてくださいね。  

ただ、ちょっと気になるのは、あなたが彼に苛立つことがあるということ。本当に好きだったら、多少、食事の仕方が下品だと感じても、つまらない話ばかりしていても許せてしまうものです。もちろん、ふたりの長い年月の中には、「私にはもうこの人しかいない!」と気持ちの高まるときや、「なんで、この人とつきあっているんだろう…」なんて、思ってしまう時期が、寄せてはかえす波のように訪れたりします。

ひとりで、よく考えてみて下さい。その波はさざ波のように穏やかなものですか? あるいは足元をすくわれそうに激しいものですか?  あなたのお手紙によると、あなたのもとを訪れる波はあまり穏やかとはいえないようですね。しかし、彼に対する激しい「嫌悪」の波が来た後には、「やっぱり彼が好き」という感情が押し寄せてきたからこそ、6年間、ふたりは続いてきたのではありませんか?

女性の結婚年齢は年々上がっているとはいえ、あなたも一度は彼との結婚を考えたのですから、いずれは(誰かと)結婚したいと思っているのでしょう。あなたはまだ気づいていないかもしれませんが…ここは大きな人生の分岐点です。

彼の年齢は書いてありませんでしたが、大学時代からのおつきあいということは、あなたの年齢と近いとすると…今、仮に彼のプロポーズを断ったなら…“友達”としてのおつきあいは続いたとしても…彼の目が他の女性に向いてしまう可能性も高いでしょう。残酷なことを言ってごめんなさい。30歳を目前にした男性は、「そろそろ結婚して身を固めなければ」という意識が強くなるものですから…。

彼への想いをきっぱりたちきり、あなた自身も新しい出逢いの中に結婚相手を求めるか…あるいは、彼と結婚するかそのどちらかという分かれ目にあなたはいるのだと考えてください。

あなたの中で彼は失ってもいい存在なのか。彼の視線が他の女性に向けられること、彼の隣であなたの見知らぬ女性がウェディングドレスを身にまとった姿を許せるのかどうか。そして、あなた自身も、「ちょっといいな」ではなく、この先、一生そばにいたいと強く思える人に巡り逢えるかどうか…よく考えてみてください。

もちろん、素敵な出逢いがあるかもしれないし…。

著者紹介

井上香織(いのうえかおり)

青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代にはシンガーソングライターとして、アルバム『めざめの刻に』他を発表。また、ラジオのDJ、作詞、詩集『サイレント・レター』(サンリオ)も。大学卒業後は私立高校で英語教師として勤務するかたわら著作活動を続ける。著書は『25歳の辞表』(徳間書店)、『オードリー・ヘプバーンの恋愛講義』(河出書房新社)、『MON CHERI』(KKベストセラーズ)、『放課後』『恋愛歌』『“あなた”からの卒業』(講談社)、『それでもあなたに逢いたくて』『それでもあなたが好きだから』『淋しいのはあなただけじゃない』(大和書房)、『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)他多数。

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