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「水煮缶」で認知症を予防しましょう!

佐古田三郎(医学博士)

2018年11月01日 公開 2022年03月03日 更新

豊富な栄養素を含んでいるサバ缶


サバ缶をつかったお手軽料理
ピリ辛サバ冷汁ご飯

サバは良質なたんぱく質を多く含み、青背の魚の中でも特に高い栄養価を誇ります。

また、脂質が多く、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含んでいます。

このEPAとDHAは、どちらも人間の体内ではつくられない不飽和脂肪酸の一種で、体内の血液循環を円滑にするはたらきがあります。特にDHAには、脳を活性化するはたらきもあるとされ、脳細胞の発育や脳機能の維持に、大切な役割を果たしていると考えられます。

また、サバはビタミンDやB2、Eなども豊富に含んでおり、骨粗鬆症や動脈硬化の予防、美肌効果などの老化予防、冷え性や肩こり、更年期障害の症状緩和などにも役立つと言われています。

生活習慣の乱れや運動不足、過度のストレスなどで、現代人の血流は滞りがち。また、脂質や糖分の過剰摂取で、血液中の中性脂肪やコレステロールが増える傾向にあります。

サバ缶は、そうした血液の状態の改善に効果が期待できます。そして、血流が良化すれば、認知症をはじめとするさまざまな病気や症状についても、予防と改善につながっていきます。
 

EPAとビタミンEが豊富なツナ缶


ツナ缶をつかったお手軽料理
ツナナムル

ツナ缶の原料は、まぐろ・かつお類です。

一般的なツナ缶には、主にかつお、きはだまぐろ、めばちまぐろなどが使用されていますが、一部高級品には、びんながまぐろが使われているものもあります。缶の側面などに原材料名が表示されているので、一度、確認してみてください。

料理によって使い分けてみるのもいいですね。

ツナもサバと同じく、良質なたんぱく質と不飽和脂肪酸を多く含んでいます。

不飽和脂肪酸では特にエイコサペンタエン酸(EPA)が多く含まれているため、血液循環を円滑にする効果があるとされ、特に肩こりをはじめとする全身のこり症状や冷え性などの軽快が期待できます。

また、ビタミンEが豊富であるため、体内の抗酸化作用にも役立つと考えられています。

ツナ缶と言えばこれまでは「油漬け」の印象が強かったでしょうが、近年の健康志向を受け、水煮缶が注目を集めています。

油漬けにくらべて水煮缶はローカロリーですが、味に遜色はありません。これまで試したことがなかった方は、ぜひ一度食べてみてください。
 

抗酸化作用を発揮するサケ缶


サケ缶をつかったお手軽料理
サケバーグ きのこクリーム

さて、ココで質問です。

サケは赤身魚でしょうか、白身魚でしょうか?

実はサケは分類上、白身魚。サケ独特のピンクはアスタキサンチンというカロテノイドの色なので、赤身魚のヘモグロビンなどの色素たんぱく質とは別物なのです。アスタキサンチンはオキアミやエビなどに含まれており、それを食べたサケがアスタキサンチンを体内に蓄えるため、身がサーモンピンクになるのです。

アスタキサンチンには、強い抗酸化作用があると言われています。にんじんに含まれるβカロテンも同じ仲間ですが、アスタキサンチンはβカロテンの数十倍の抗酸化作用があると考えられます。

現代人の生活では、気づかないうちに体内に活性酸素が増え、慢性的な生活習慣病やその他の疾病を招き寄せる原因となってしまいます。

アスタキサンチンはそうした活性酸素の除去と、免疫力や自然治癒力の向上に一役買うと考えられます。

脳は体内での消費エネルギーが大きいゆえに、活性酸素によるダメージを受けやすいと言われていますが、アスタキサチンの効果的な摂取により、脳の老化を最小限に抑えることもできるでしょう。

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良質のたんぱく質が摂れる大豆缶

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