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「話の噛み合わない人」への正しい対処法

横山信弘(アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長)

2019年01月16日 公開 2023年09月05日 更新

職場などで「会話が噛み合わない人がいる……」という悩みを持つ人は多いだろう。「適当に話を合わせて……」と思うかもしれないが、そんな人を放置しておくと、職場全体の生産性すら下がってしまうと営業コンサルタントの横山信弘氏は指摘する。そんな「やっかいな人」への対処法をうかがった。(取材・構成:林加愛、写真撮影:まるやゆういち)

※本稿は『THE21』2019年1月号より一部抜粋・編集したものです。

 

噛み合わない話は仕事の生産性を下げる!?

なぜか話があさっての方向に行く、質問していることと違う答えが返ってくる。そんな「噛み合わなさ」は、職場の生産性を著しく下げる元凶です。

生産性アップは、コンサルティングの現場で今最も熱いテーマです。その策として、これまでは「作業効率を上げる」ことが求められがちでした。しかし近年はそれよりも、「コミュニケーション効率を上げる」ことが有効だという考えにシフトしています。

長すぎる会議、ちぐはぐな会話。そこにある「噛み合わなさ」をカットすれば、無駄な時間は大幅にカットされるでしょう。それにはまず、「噛み合わなさ」の発生原因を知ることが大事です。最も大きな原因は、「前提知識の不一致」です。

例えばある部下が「実は、最近仕事量が多すぎまして」と言うと、上司が「これくらいで何を言っているんだ!俺の若い頃は……」と頭ごなしに否定し、無関係な過去の武勇伝を始める、というケース。

このとき上司は、この部下の仕事量は多くない、自分はさほど大量の仕事を振っていない、と思っていると考えられます。しかし実は、その部下が他部署からも仕事を依頼されていたらどうでしょう。業務量過多という言い分は当然です。

ここで部下がとるべき行動は、まず「他部署の仕事もしている」と伝え、前提知識の差を埋めること。そうすれば上司は別の部下に仕事を振るなり、他部署の上司と掛け合うなり、なんらかの対処をとってくれます。話をする前に、「相手が知らない情報は何か」「誤解されそうなポイントは何か」を見極め、布石を打つことが大事なのです。

ちなみに私は昔、青年海外協力隊に属していたのですが、「井戸を掘っていたの?」「紛争地帯で怖い目にあった?」といった誤解をよく受けます。実際はシステムエンジニアとしてオフィスに勤務していました。

そうした話を折に触れて「ネタ」として話すのも良い方法。「よく誤解されますが、スーツで行なう仕事もたくさんありますよ」と話すと前提知識を揃えられますし、商談前などの雑談に使えば、アイスブレイクとしても役立ちます。

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「話を聞かない人」は外国人だと思え!

著者紹介

横山信弘(よこやま・のぶひろ)

〔株〕アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長

現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。ベストセラー『絶対達成』シリーズの著者。モンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。メルマガ「草創花伝」は3.7万人の企業経営者、マネジャーが購読する。『話を噛み合わせる技術』(フォレスト出版)など著書多数。

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