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「名物講師の鉄板ネタ」絶対にスベらない“最初の一言”

小木曽健(おぎそ・けん)

2019年08月21日 公開 2024年12月16日 更新

「恋の告白」から取引先への「お詫び」、「謝罪会見」まで、人生はプレゼンの連続。

全国の学校・企業で、年間300回以上、「ネットで絶対に失敗しない方法」について講演する株式会社グリーの小木曽健氏は、実に40万人以上を相手に話し続けてきた。小学生から高齢者、時には絵に描いたような不良を相手にすることもあったが、すべての人が必ず最後まで話を聴いてくれたという。

老若男女の心を惹きつけて掴む「伝える力」は、人生を豊かに、楽しくするという。その極意とは――。

著書『開始1分で聴き手を裏切る一流のプレゼン術 ~40万人を魅了したグリー名物セミナー講師の伝える力~』から、プレゼンの冒頭でどう聴衆を「つかむ」かに触れた一節を紹介する。

※本稿はグリー株式会社の小木曽健著『開始1分で聴き手を裏切る一流のプレゼン術 ~40万人を魅了したグリー名物セミナー講師の伝える力~』(インプレス刊)より一部抜粋・編集したものです。
 

伝え上手は「伝わらない」ことを知っている

「私は伝えるのが得意です」、ときどき、ご自分でそうおっしゃる方にお会いしますが、大抵そうでもありません(ごめんなさい)。

そもそも人間はコミュニケーション能力の低い生き物です。まずはこれを認めなければ始まりません。私は、人間のコミュニケーション能力には、最初から「リミッター」がかかっていて、あまり伝わり過ぎないようになっていると考えています。

理由は簡単。人間には「伝えてもいい感情」と「伝えてはいけない感情」があるから。

もし仮に、頭で考えたことや感じたことの全てが相手に伝わり、同じように相手の気持ちも、手に取るようにわかってしまったら……恐らく人類は3日で滅ぶでしょう。そうならないために、人間には「ホドホド」のコミュニケーション能力しか備わっていないのです。

心を込めれば伝わるはず、なんていう人もいますが、本当に「伝え上手」な人は、そんなことは思っていません。いつだって「伝わっていないかもしれない」と不安になりながら、アノ手コノ手で頑張っています。そこまでして、やっと伝わったり、伝わらなかったりするんです。

「伝え上手」とは伝わらないことを知っている、そんな人たちのことです。

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