止まらない物価の高騰を受けて、節約志向が高まっています。特にお子さんのいるご家庭では毎月かさむ食費が悩みの種となっていることでしょう。少しでも出費を減らすためには、まず「食材を無駄にしない」ことが重要です。食品ロスを減らすために今すぐできる節約術を、消費生活アドバイザーの和田由貴さんが解説します。
※本稿は和田由貴著『即実践! 即効果! 節約のプロがおしえる家計防衛術100』(辰巳出版)から一部抜粋・編集したものです
月々5000円節約も可能かも!? 買った食材を食べ切ることを徹底!
・平均的な4人家族の食品ロスは年間6万円
・食材をムダなく使い切ることがもっとも重要
・安く買うことよりも使い切ることに意識を!
日本の平均的な4人家族から1年間に出る食品ロスは、金額に換算するとなんと年間6万円に相当するそうです! これは日本の政令指定都市のなかでもっとも家庭ゴミの量が少ない京都市のデータ(2019年)ですから、ほかの地域にお住まいの方なら、年間の食品ロスの金額はもっと大きくなりそうです。
つまり、食品ロスがある家庭では、5000円以上もの食品が毎月ムダになってしまっているというわけです。月々5000円分の食費を削るとなると難しそうですが、食べ残しや食材をムダにすることがなくなれば、自然と5000円分の節約につながります。これなら、すぐにでも実行できると思いませんか?
なので、特売品や安いものを買うことよりも、買った食材をムダなく全部使い切ることに意識を向けることが大切です。食品ロスを減らし、同時に食費を削れるのですから、これぞ一石二鳥ではないでしょうか。
とにかく安い食材を買うのは卒業! まとめ売り、特売品はなるべく避ける
・まとめ売りや特売品は、買う前に一歩立ち止まる
・使い切りをイメージできる量を買うようにする
・慣れない食材や調味料の特売には要注意!
食品ロスを減らすことにも直結することですが、日常の買い物で注意したいのは、「まとめ売り」や「特売品」です。野菜などのまとめ売りはたしかにおトクですが、その差は数円ほどということも多いですよね。
とくに普段から使い慣れている食材のまとめ売りは魅力的ですが、実はつい買いすぎているかも?
これに思い当たる方は、一度まとめ買いは自制して、すぐに消費し切れない量は買わないという判断も必要です。そうとわかっていても、つい手が伸びてしまうこともあるかと思いますが、食材を使い切れなかったときの損を考えて、ちゃんと消費できる適切な量を買うようにしましょう。
また、普段は使わない食材や調味料でも、特売をしていると安さに釣られてつい買ってみたくなりますよね。でも安いからと買っても、余って使い切れなければ、それはムダなだけです。ここは冷静になって、本当に使い切れるかどうか考えて、目先の安さに惑わされないようにしてください。