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【ウザい話し方】話していて「疲れる人」「面倒くさい人」の口ぐせとは 

五百田達成(作家/心理カウンセラー)

2014年01月08日 公開 2023年01月11日 更新

「すみません」が口ぐせになっている

 やたらと「すみません」を多用する人と話すとイライラさせられます。

 もちろん、謝るべき場面で「すみません」と言うのは構わないのですが、特に落ち度がない場合も「すみません」と言う人が少なくありません。

 たとえば、お茶を出してもらって「すみません」。電話をかけたら「すみません、○○さんいらっしゃいますでしょうか」。得意先に注文してもらったら「いつもすみません」……こという感じです。

 あまりに「すみません」を繰り返されるとこちらが悪いことをしているような気にさせられますし、ちょっといじめたくなるような悪い心も頭をもたげてくるというもの。だから「すみません」を多用する人とのコミュニケーションは疲れるのです。

 このタイプの人を観察してみると、本来は「ありがとう」と言うべきところで「すみません」を使うことが多いと気づきます。

 たとえば、お茶を出してもらったら「ありがとうございます」と言えばいいですし、「ここは狭くありませんか? あちらの席が空いていますよ」といい席に案内してもらったら、「すみません」ではなく「ありがとう」と言えばいいわけです。

 僕が大学時代に大阪へ旅行したときのこと。食事をしていたお店で、水を出してもらったお兄さんが「おおきに」とカジュアルにお礼を言うのを見て、「大阪には便利な言葉があるな」と感心しました。標準語には「おおきに」にあたるような気軽なお礼の言葉がない。「ありがとう」「ありがとうございます」は気恥ずかしい。それもあって「すみません」が多用されるのでしょう。

 こんなときのオススメは「どうも~」。「ありがとう」までは言えなくても、感謝の意は伝えたいものです。

 街中で携帯で話しているおじさんなどを見ると、「じゃ、申し訳ありませんが、そういうことで。どうもすみません。失礼します、はい、はい、すみませーん」と謝りまくっています。クセなのでしょうが、「下手に出ておけばいい」という感じもして、聞いていて気持ちのいいものではありません。

 とりあえずは、間を埋めるように繰り出される「すみません」をやめるところから始めてみましょう。ムダな「すみません」を削るだけで、コミュニケーションはずいぶんスッキリします。

著者紹介

五百田達成(いおたたつなり)

作家・心理カウンセラー、米国CCE.Inc.認定GCDFキャリアカウンセラー

東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て独立。「コミュニケーション」「恋愛・結婚・仕事」「生活者心理」「社会変化と男女関係」を主なテーマに執筆や講演を行う。鋭い分析と優しい語り口が人気となり、メディア出演多数。

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