あなたが選ぶ「戦国名場面」ランキング
2014年08月01日 公開 2024年12月16日 更新
今回のお題は、「あなたが選ぶ戦国名場面は?」でした。
今回は予想通り(!?)、大いに票が割れました。世代を問わず、実に多くのお便りを頂戴いたしました。誠にありがとうございます!
寄せられたご意見で目立ったのが、やはり織田信長関連の場面。中には「信長の戦い全部」という声もあったほどです。確かに信長は、どの場面も「絵」になるのでトップテンのうち4つが信長関連なのも納得です。
また、「天下分け目の関ケ原」が堂々の3位入りしていますが、8位の「小早川秀秋の裏切り」、9位の「島津義弘の敵中突破」なども多くの票が入りました。関ケ原は名場面の宝庫といえるかもしれませんね。
では、ランキング結果をご紹介します。
戦国名場面ランキング、結果発表
第1位 本能寺の変 12.9%
第2位 川中島の一騎打ち 12.0%
第3位 天下分け目の関ケ原 6.3%
第4位 桶狭間の奇襲 6.0%
第5位 長篠の織田鉄砲隊の活躍 4.8%
第6位 真田幸村の家康本陣突撃 3.6%
第7位 織田信長の敦盛 3.3%
第8位 小早川秀秋の裏切り 2.7%
第9位 島津義弘の敵中突破 2.1%
第10位 竹中半兵衛の稲葉山城乗っ取り 1.5%
信長、光秀両方の目線
1位は「戦国最大の事件」ともいえる「本能寺の変」でした。数々の映画やドラマ、小説で描かれており、未だにその真相は闇に包まれています。
「炎の中の信長、潔く最期を迎える姿が男らしい」(50代、男性)
「『是非に及ばず』。信長の格好良さ、ここに極まれり」(60代、男性)
という信長の象徴的シーンだと捉える方もいれば、
「『敵は本能寺にあり』と明智光秀が言った場面を想像すると、ハラハラします」(30代、女性)
「あの時の光秀の決断ほど『謎の決断』はないでしょう。彼の心中や決断に至る経緯を想像するのが楽しい」(50代、男性)
と光秀目線から見ている方、はたまた
「この時の信長がどんな気持ちだったかは、信長本人以外誰にもわからないから」(30代、男性)
など、実に多くのご意見が寄せられました。
納得の「名勝負」2つ
続いてのランクインは、戦国きっての名勝負「川中島の一騎打ち」。永年のライバル、武田信玄と上杉謙信の直接対決は「男のロマンです」(40代、男性)という短くも力強い声が多い一方で、「謙信の単騎突撃には、彼の力強さが凝縮されています」(20代、男性)など謙信の凄みを強調するご意見や、「義の為の謙信と、着々と信濃攻略を図る信玄との際立った違いが見える戦い」(50代、男性)との冷静な分析も。「長野市民は子供の頃、必ず学校で勉強し現地に行きます」(30代、女性)など地元の方々からの熱い声も届きました。
3位は「天下分け目の関ケ原」。言わずと知れた戦国最大の合戦が「名場面」に挙げられたのは、当然かもしれません。合戦の意味に注目している方が多く、「歴史の分岐点だから」(20代、男性)、「現在の日本の姿を決めたのはこの戦いだと思っています」(60代、男性)。他にも「西軍の雑兵の中には、あの宮本武蔵もいた」(40代、女性)と指摘される方も。
多く寄せられた「私の名場面」
4位、5位はともに信長の合戦。4位の「桶狭間の奇襲」には、「奇略を巡らせ、絶妙の奇襲を行なったといわれている点が魅力的」(20代、女性)と奇襲の鮮やかさ、5位の「長篠の織田鉄砲隊の活躍」は「当時最強と呼ばれていた武田の騎馬隊を、織田軍が火縄銃を用いて壊滅させた」(20代、男性)と戦い方の革新性を挙げる声が寄せられました。
また、今回もわずか1票ながら印象的なコメントが添えられた「私の名場面」が多くありました。いくつか紹介しましょう。
▼松永弾正の爆死「そのインパクトはもちろんのこと、松永弾正という男の人間性がこもったラストだと思う」(20代、男性)
▼加藤清正の蔚山〈ウルサン〉城の戦い「手勢わずか500人ほど、しかも未完成の城で水も食糧も乏しいなか援軍到着まで耐えて勝利に導いた場面! 清正の粘り強さが表われています」(10代、女性)
▼清水宗治の最期「私は岡山県の中学校の社会科教師で、清水宗治の決断を子供たちに考えさせる授業を行なっています。時代観、歴史観、人生訓など、学べることは多くあるので選びました」(40代、男性)
▼関東の連れ小便「結果的に、この時の秀吉の命を家康が容れたことで、後に江戸が幕府の拠点となり、今につながる」(50代、男性)
▼お市の信長への小豆の贈り物「有名なシーンですが、兄である信長への想いが痛いほどに伝わってくる」(20代、男性)
今回は、皆さまのご意見から改めて戦国時代の奥深さ、そして面白さをお教えいただきました。なお、期せずして(!)次号『歴史街道』9月号(8月6日発売)の総力特集は「本能寺の変」です。皆さまのご期待に沿える特集にしてまいりたいと思います!