【賢い現実逃避術】ネットに「温泉気分」で浸かろう!
2014年09月17日 公開 2024年12月16日 更新
インターネットは便利なツールだが、油断すると大切な時間を大量に奪われかねない。五味一男氏は「ネットは温泉」と解釈すると上手く付き合えるようになると語る。本稿では同氏が生き馬の目を抜くビジネス界で疲弊した人たちにネットを使った上手な現実逃避術を伝授する。
※本稿は、五味一男著『ふわっと心が軽くなる 賢い!現実逃避術』(PHP研究所)より一部抜粋・編集したものです。
「インターネットは温泉」
今やインターネットは仕事でも娯楽でも生活に欠かせないツールとなっている。このネットを使って、手っ取り早く現実とは違う異空間に飛んでいくケースは誰にでもあるはずだ。
ネット上ではたいていの欲望は瞬時に満たされる。ショッピングも、音楽も、映画も、コミュニケーションも、「○○したい」と思ったらすぐに手に入る。疲れきった日常を癒してくれる側面を持っている。
まるで温泉に浸かるような極楽気分を、家にいながらにして味わえるのだ。ある意味、ネットは最も身近にある現実逃避のツールといえるだろう。私自身、ゲームやネットサーフィンをしていてふと気づいたら朝……。寝不足で会社に行くなんて経験がいくらでもある。
動画サイト上で懐かしいドラマなんて見つけてしまったら、全部チェックするまで眠れない。とはいえ、効能あらたかな温泉も一日に何時間も浸かっていたら湯あたりしてひっくり返ってしまう。それではせっかくの極楽気分も台無しである。
となると、のぼせる前にキリよくお湯から上がるようにしたいもの。身体をほどよく温めて、心身ともに解放される。それができればネットは最高の温泉になるのだ。
だから私は「現実逃避をするためのネットは一日1時間」と決めている。ネットに接続するときは1時間後にアラームが鳴るようにタイマーをセット。時間を忘れるほどネットに浸かってしまうなら、時間を思い出すような仕掛けを用意してやるのだ。
これで、ネットからの上がりどきをコントロールするのである。今では「スマホ中毒」もさまざまな面で問題になることがあるが、かつて、任天堂の家庭用ゲーム機「ファミコン」が流行ったとき、子どもが夢中になりすぎたので、「ゲームは一日1時間まで」と呼びかけがなされたことがあった。
ネットもそれぐらいの付き合い方がいい。仕事以外の場面では、何か目的があってネットに触れることは案外少ないもの。調べ物をするか、SNS上に書き込むか、動画を楽しむか、それくらいだろう。
長時間ネットに触れているとしたら、それは単に「タラタラしている」ことがほとんど。だからネットは一日1時間と決める。私はそれでまったく支障なしだ。