「残業後」に食べてもいいものvs.ダメなもの
2018年08月14日 公開 2023年09月08日 更新
ベストな夜食は「サラダチキン」!?
「夜遅くに食事をするのは健康に悪い」ということは、広く知られているだろう。とはいえ、残業をせざるを得ず、どうしても夜遅くに何か食べないと寝つけないというビジネスパーソンは多いはず。そんなときは、何を食べればいいのだろうか? 健康検定協会理事長を務める望月氏に聞いた。
夕方に軽食をとって、夜はタンパク質中心に
身体は、15時から「お休みモード」に入り始めて、脂肪を溜めやすくなります。
ですから、残業をしなければならないとわかったら、せめて19時までにサンドイッチやおにぎりなどの軽食を食べておき、仕事が終わってからは、タンパク質を軽くとる程度に留めましょう。
タンパク質が良いのは、炭水化物に比べ、血糖値をあまり上げないからです。
血糖値が上がると、エネルギーを消費しようとして臓器の動きが活発になってしまい、寝つきが悪くなります。
ですから、血糖値を上げやすい炭水化物は、夜食には避けるべきなのです。
もっとも、体調が悪いときには、早くエネルギーに変わる炭水化物をとったほうがいいこともあります。その場合は、弱った胃でも吸収しやすいよう、お粥や素うどんがお勧め。タンパク質である半熟卵を加えてもいいでしょう。
鶏の胸肉を食べると疲れが取れる
タンパク質の中で、特に夜食としてお勧めなのが、鶏の胸肉です。
コンビニで「サラダチキン」として売られているので、手軽に食べられます。
まず、鶏の胸肉はカロリーが低い。そのうえ、イミダゾールジペプチドという成分が含まれていて、精神的にも肉体的にも疲労を取ってくれます。毎日100グラム食べると効果が期待できるとされています。
生野菜と一緒に食べると、ボリュームが増えますし、よく噛むことになって消化酵素の分泌も良くなるので、なお良いでしょう。それに、生野菜には、身体に良い食物酵素が含まれています。
また、温めると消化が良くなるので、コンビニのサラダチキンなら、電子レンジで温めると良いでしょう。
茹でるなら、スープとして食べること。イミダゾールジペプチドは、茹でると水分に溶け出してしまうからです。
その他、オムレツや魚も、タンパク質ですから、夜食に適しています。
枝豆や、豆腐などの大豆製品も、夜食として良い食べ物です。動物性のタンパク質よりも、植物性のほうが、胃に負担をかけません。
ヨーグルトなどの乳製品もお勧めです。精神を安定させるカルシウムが含まれていますし、トリプトファンも豊富だからです。
トリプトファンは必須アミノ酸の一つで、体内でセロトニンやメラトニンというホルモンを作るための材料になります。
セロトニンやメラトニンは、睡眠のリズムを整える役割を果たしています。日中はセロトニンが多く分泌され、夜になるとメラトニンが増えることで、睡眠のリズムが生まれているのです。
ですから、トリプトファンを多くとることは、睡眠の質を良くすることにつながります。