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部下に退職を決意させる職場の「モヤモヤ」 その原因はマネージャーのあなたかも?

沢渡あまね(業務改善・オフィスコミュニケーション改善士)

2018年08月23日 公開 2024年12月16日 更新

 

上位ビジョンやポリシーを理解する/チームのビジョンやポリシーをメンバーに示す

マニュアル化された単純作業をこなすだけなら、ビジョンもポリシーも意識する必要はないかもしれません。

しかし、新サービスの開発のようなクリエイティブな仕事だったらどうでしょう?

・自分たちはどんなターゲットを重視するのか
・何を訴求するのか
・どのようにPRするのか

……など、会社としてのビジョンや部門のポリシーがわからないと迷走します。

ビジョンやポリシーの不在は、最近はやり(?)の、働き方改革の取り組みにも影響します。

職場単位で、仕事の「ムリ」「ムダ」を洗い出そうとする。ところが、そもそも何が「ムダ」なのか? 何を効率化の対象とするのか? そこで思考停止する人たちが多い。

それもそのはず。自社にとって、自部署にとって、さらには自分たちにとって、「何を大切にすべきか?」逆に「何は軽視していいか?」の判断基準がないからです。

ビジョンやポリシーは、組織の判断基準であり、価値基準です。まずはあなたが理解し、自分なりに語れるようにしましょう。

「会社や部門のビジョンが美辞麗句すぎて、地に足がついている感じがしない(現実感がない)」
「会社のポリシーを理解したところで、自部署の業務に当てはまらない」
「そもそも、当社にはビジョンもポリシーもない」

ぜひ、チームのビジョンやポリシーを作ってください(もちろん、作る主体はマネージャーであるあなたです)。なぜなら、実際に仕事をする最小の単位はチームだからです。

・このチームは何を大切とするのか?
・どんなふるまいをよしとするのか?
・半年後、1年後、3年後、組織としてどういう姿になっていたいか?
・まわり(経営層、関連部署、お客様など)からどう見られるようになりたいか?
・このチームではどんな経験ができて、どんな知識やスキルが身につくのか?
・その結果、どんな人材に成長できるのか?

これがあるだけで、部下は優先度を判断できるようになります。ただ「優先度を考えて仕事をしろ」と騒いでいるだけでは、いつまでたっても優先度なんてつけられるようになりません。指針が必要なのです。

 

仕事を振ったら、必ず情報を与える/アップデートする

人は、情報を与えられないと疎外感を感じる生き物です。相手に「やらされ感」「利用されている感」しかもたなくなり、「リスペクトされていない」「自分はこの組織に必要とされていない」とさえ思うように。

方針の変更、前提条件の変化、優先度の変更……仕事を任せたら、最新の情報をできる限り速やかに伝えてください。「即時」が鉄則です!

え、そもそも自分が忙しくてなかなか席にいないから、即時共有はムリですって!?

ならば、メールやチャットなどを使ってはいかがですか? この機会に、Slackなどのチャットをチーム内のコミュニケーションツールとして導入して使ってみるのもいいかもしれません。

情報共有が本当に容易かつ迅速になりますよ。よくわからなければ、若手に聞いてみてください。それもコミュニケーションです。

仕事を進めるうえで参考になる関連情報(ニュース、トレンド、技術情報、関連組織の人事情報など)も、積極的に入手して共有してください。「インプットを与える」それもマネージャーの仕事です。

「部下のモチベーションが低い」
「やらされ感が蔓延している」
「生産性が上がらない」

それ、「モヤモヤ」が原因かもしれませんよ。そして、その「モヤモヤ」はあなたが作ってしまっているかもしれません!

 

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