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「40歳で年収の2倍」定年後のお金を確保できる“資産の目安”

篠田尚子(しのだ・しょうこ:ファンドアナリスト)

2019年06月14日 公開 2024年12月16日 更新

 

インフレは日本でも必ず起こる

東京のど真ん中で、揚げたてのカツはもちろん、味噌汁、ご飯、さらには千切りキャベツのおかわりまでできて1200円。皆さんの中にはこれを高いと思う方もいるかもしれませんが、日本を訪れる外国人には信じられない安さなのです。

この値段当てクイズが意味するところはつまり、私たち日本で暮らす日本人が、諸外国と比べていかに長い間インフレという物価上昇から遠ざかっていたかということ。現に、運用会社の方も、このクイズの答えを、日本と海外のインフレ格差のひとつのめやすとして、たびたび参考にしているそうです。

この「インフレ」は、はるか遠い国で起きていることではありません。
今後は日本でも原材料価格の高騰や人件費の上昇を背景に、ほぼ間違いなく、モノやサービスの値段が上がっていきます。そうすると、生活費を節約するにしても限界が出てきます。さらに、頑張ってお金を貯めたとしても、20年後30年後に同じ価値で使えるという保証はありません。

これは何も日本の将来が「お先真っ暗」だということではなく、諸外国も同じ。むしろ、適度なインフレが起きないと賃金の上昇も見込めません。一国の経済が健全な成長を続けるには、やはり適度なインフレが不可欠なのです。

お金というのは、タイムカプセルのように、そのままの状態を何十年も維持することができません。つまり、いま頑張って100万円を貯めたとしても、20年後30年後に同じ100万円として使える保証はないのです。
このように、資産運用をおこなうのは、お金が時の流れに取り残されないようにするためでもあります。

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「備える」と「増やす」の2つの財布を持つ

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