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「がん」と「ブログ」に密接な関係!? 老年医療の専門医が示す"長生きの可能性"

大津秀一(早期緩和ケア大津秀一クリニック院長)

2020年02月07日 公開 2024年12月16日 更新

ベストセラー『死ぬときに後悔すること25』の著者で、老年医療の専門医の大津秀一氏は、定年後に健康で楽しく生きるための活動のひとつに、ブログや日記などで表現活動を楽しむことを挙げています。

最近では、ご高齢の方でもパソコンやスマホで、ブログやSNSなどによる表現活動を楽しむ人が増えていますが、それが健康にどのような影響や効果があるのかを、研究結果をもとに解説します。

病気や寝たきりにならず、ピンピンコロリを目指す「最悪に備え最善を望む」生き方のために、自分のペースで日々できることを紹介します。

※本稿は大津秀一著『老年医療の専門医が教える 誰よりも早く準備する健康長生き法』(サンマーク出版)より一部抜粋・編集したものです。

 

「書くこと」は書いた人自身にも力を与える

最近では、ブログをご自身の力にした方として代表的な有名人として、故・小林麻央さんが第一に挙げられるでしょう。亡くなるまで続けられたブログは大変大きな反響を呼びました。もちろん、彼女の言葉で勇気づけられた方も多いでしょう。

ただ無視できないのは、「書くこと」は書いた人自身にも力を与えるということです。さらに、ブログやSNSの場合は、もちろん心ない人に妙なことを書かれる場合もあるものの、そのデメリットを上回って人と人との関係が生じるということです。

実際、私にも、まれな病気や境遇で、なかなか同志を見つけられなかった方がブログを通じてつながることができたという患者さんからの報告が相次いでいます。

 

「書くこと」で自分を見つめ、感情を発散できる

さて、書くとどのような良いことがあるのでしょうか。

それは、自らの漠然とした感情の背景が可視化されることがあるということです。書くと「なぜ?」という問いが生じます。あるいは「あの時」何があったのかということを心理面も含めて見つめることにつながります。

すると、自身の気持ちや、大切なもの、避けたいもの等が見えてくるのです。自分の感情に蓋をせずに表現できることも大きいです。

最近は、闘病ブログを書く方が増えていますが、10年以上ブログを書いている私も、「大変良い傾向だ」と感じています。ブログは匿名でも登録できるので、嫌な気持ちや、きれいではない気持ちも何でも自由に表現することができます。

これは気持ちの浄化にもつながってきます。暴力的に人に当たることではなく、書くことを通して感情を発散させることが可能となるのです。

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がん患者が「書くこと」で症状が軽くなったという研究

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