「ホームページをリニューアルしよう」と言い出す社長を、絶対に止めるべき理由
2020年03月26日 公開 2023年11月02日 更新
ホームページ制作、システム構築、SEOやリスティング広告の運用代行……。ネット業界ほど相場がわかりづらく、"適正価格"を「知っている人」と「知らない人」の格差が激しい業界はない。
そう語るのは、ネットビジネスのプロとして楽天市場で2年連続ショップ・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど数々の受賞歴を持つ、有限会社いろは代表取締役の竹内謙礼氏。
ネットに詳しくない経営者ほど、売上が落ちてくると「うちの会社はネットに力を入れていないからダメなんだ」と思い込んでしまうことが少なくない。
そんな時、特に中小企業で必ず出てくるのが「ホームページをリニューアルしよう」という発想だ。竹内氏によると、ホームページのリニューアルで効果を上げるには意外なほど多くのコストがかかるため、思いつきで始めるとほとんどの場合失敗に終わるという。
本稿では、竹内氏の著書『ホームページの値段が「130万円」と言われたんですが、これって相場でしょうか? ~ネットの価格はまだまだ下がる! 』より、ホームページを安易にリニューアルしようすることの危険と、お金をほとんどかけずに効果を高める裏技について解説した一節を紹介する。
※本稿は竹内謙礼著『ホームページの値段が「130万円」 と言われたんですが、これって相場でしょうか? ~ネットの価格はまだまだ下がる! 』(技術評論社)より一部抜粋・編集したものです。
「ホームページがダサい」からといって安易にリニューアルする危険性
ネットにくわしくない経営者は、売上が落ちてくると「うちの会社はネットに力を入れていないからダメなんだ」と思い込んでしまう節がある。
そうなると、必ず出てくるのが「ホームページをリニューアルしよう」という発想である。経営者の「リニューアルしたい」という気持ちに1回でもスイッチが入ってしまうと、だれにも止めることができない。
毎日、ホームページを見るたびに気分が悪くなり、「売上が落ちているのはホームページがダサいからだ」と言い続け、ホームページを売上ダウンのスケープゴートに仕立て上げてしまうのである。
ホームページのリニューアルをする前に、「本当にリニューアルをする必要があるのか?」という点を冷静に考えてもらいたい。
ホームページの制作料金は、「どのくらい稼いでくれるのか?」というお金を生み出す力によって決まる。商材もサービスもよくて、ホームページを作ることによって売上がさらに伸びる予測が立てられるのであれば、どんどん投資してかまわない。
しかし、ホームページを作っても「会社にどんな貢献をしてくれるんだ?」という具体的なイメージが湧かなければ、そのホームページはお金を生み出す力がないので、制作費にお金はかけないほうがいい。