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作家志望者に必ず教える「売れる本の3つのパターン」

鬼塚忠(作家エージェンシー代表)

2020年07月16日 公開 2022年07月04日 更新

 

多くの人に書けて、売れる可能性がある「体験と知識」の共有

それでは2番目の、自分の体験・知識をノウハウとして、多くの人に知らせ、普及するという本。これはどうでしょうか?

仕事などを通じて、何かに熱中する人がいれば、それだけの数の「経験とノウハウ」が存在します。この経験とノウハウこそ、財産として、社会で共有すべきものだと思います。

これが活発になればなるほど、同じ道を進む者は、失敗を少なくでき、より前進でき、社会はより発展します。

「失敗は成功の母である」。これは一人の人間が前提となっての話ですが、社会全体としても同じことが言えます。つまり、成功だけでなく、失敗でさえも、社会に出せば社会の糧になるのです。そのためには情報量が多く、深い書籍が適していると思うのです。

ただ、書籍を出すためには、著者候補の持つノウハウだけでは不足です。目次を構成したり、本文の書き方、編集者との人脈があったりします。

しかし、こういうことは、案外、巷にある出版講座などでわりと簡単に身に付けられます。単純に言うと、あなたの持っているノウハウを得たい人を想像し、その人が目の前にいたとして、はじめの3分で思いっきり、自分の言うことに期待を持たせ、その期待にじゅうぶん応えるように書くということです。

ですから、先述の2番目の「ノウハウを書く」というのが、もっとも書籍になる可能性が高いといえるでしょう。

一人のノウハウが、その一人のもので終わるよりも、それが本になり何万人にも行きわたれば、私たちの社会にとって、これほど有益なことはないと思います。

新型コロナ禍で、根底から私たちの生き方が問い直されている時代に、各個人が持っている有益な知識・経験を広く世の中に役立てる意義は、いっそう強くなっていくのではないでしょうか。

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