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普通の会社員に「都内・新築一戸建て」は可能なのか? 探して見つけた“意外な物件”

竹内謙礼(有限会社いろは代表)

2021年03月05日 公開 2023年11月02日 更新

 

結果「2000万円台で23区内に家は買える」


取材時の物件はその後すぐに売れてしまい、改めて紹介してもらった2000万円台の上記の物件も、その後売れてしまった。東京23区内で2000万円台の物件が出てくるのが2%とのこと

――東京23区で新築一戸建てを安く建てるコツみたいなものはあるんでしょうか?

「東京は土地が高いので、いかに土地代を安く抑えるかが重要になります」

――23区内だと、どこの土地がお買い得なのでしょうか。

「足立区、葛飾区、江戸川区あたりでしょうか。比較的、23区でも東の方が土地代を安く抑えられます。交通の便もいいですし、住みやすい街ですから個人的にはお勧めです」

――立地的にはどのような土地が安くてお買い得なのでしょうか。

「当たり前のことですが、駅から遠いところや、坂が多い土地は安くなります。三角形などの変形した土地や、奥まった土地も価格は抑えられます。

あと、意外に知られていないのが借地の不動産物件です。住み続けることが可能な旧法の借地であれば、一般的な土地の所有とほぼ変わりません。価格も同じ条件の不動産と比較して7掛けぐらいで抑えられます」

――ズバリ23区内で、2000万円台で新築一戸建ては購入できるのでしょうか?

「3000万円台は結構あるんですが……(データを調べる矢頭さん)。ありました! 足立区の梅島駅から徒歩6分。2LDK+Sの間取りで77平米。価格は2880万円です」

――2000万円台で買えるんですね……。

「高額な物件を建てても、高すぎて買う人がいなければ意味がありません。日本人の世帯年収にあったボリュームゾーンに対して、適切な価格の住宅を提供していくことのほうが、より多くのお客様に住みやすい住宅を提供することができます。

DCブランドの服よりもユニクロが支持されたように、住宅も手ごろな価格で品質の良い物件を賢く買うニーズが今後は増えていくと思いますよ」

 

*        *        *

今回の取材を通じて、東京23区内でも2000万円台で新築一戸建てが建てられることが分かった。

取材した矢頭さんも、「3000万円台であればゴロゴロある」と言っていたように、オープンハウスの手にかかれば、一般的なサラリーマンの年収でも、東京23区内に快適な一戸建て住宅を建てることは十分に可能と言える。

50歳を過ぎてから2000万円以上の借金を抱えて東京23区内に引っ越すつもりはない。しかし、万が一、執筆したビジネス書がベストセラーになって、まとまったお金が手に入るようなことがあれば、小さな3階建てでもいいから、便利な東京ライフの老後を過ごしてみたいという思いがよぎってしまう。

老後の田舎暮らしも悪くないが、老後の東京23区内暮らしも悪くなさそうだ。

 

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