コロナ禍でワークスペースを希望するお客様が増えているとのこと
経営コンサルタントの竹内謙礼氏は、東京を離れ千葉県の“田舎”に戸建てを建てたという自身の経験から、「将来のことを考えれば、便利な街に家を買ったほうがいい」と語る。
しかし、特に東京都内は土地代だけでも高い。一般的な会社員が、利便性の高い地域に家を購入できる手立てはあるのだろうか。
調べてみると「オープンハウス」なら、都内に新築一戸建てが実現できるという。その具体的な内容を、竹内氏が取材をもとに解説する。
東京23区内で“2000万円台の新築一戸建て”は可能なのか
私は18年前に東京に辟易し、千葉県のど田舎に移住した人間である。最寄駅から徒歩90分、一番近いコンビニまで徒歩40分。1時間に2本しかバスが走っていない住宅街に、新築一戸建てを2000万円台で購入した。
当時は家が安く買えて、なおかつ自然に囲まれ、子育てに最高の環境に引っ越したと思っていた。しかし、子どもが大きくなるにつれて、状況が少しずつ変わってくる。
買い物や子どもの送迎には必ず車が必要だし、子どもが大学生になると自宅から通えず、一人暮らしの仕送りが家計の大きな負担となった。年老いて車が乗れなくなった時のことを考えると、こんな不便なところに2000万円台で家を買って本当に良かったのかと後悔がよぎる。
コロナ禍でリモートワークが普及し、都内近郊のプチ田舎に家を買う人が増えているそうだが、将来のことを考えれば、便利な街に家を買ったほうがいいというのが、中途半端な田舎暮らしを始めてしまった私からのアドバイスである。
一方でサラリーマン時代の年収では、今の家しか買えなかったという懐事情もある。2000万円台で都内に新築一戸建てを買うのはほぼ不可能。23区内となれば、築ウン十年の中古マンションに住むしか選択肢がなくなる。
「狭ければ23区内で、2000万円台でも家は建てられるんじゃないの?」
たまたま住宅の話になった時に、編集担当のZが言った。いやいや、絶対に無理だ。そんなこと言ったら東京まで2時間以上かかるところに2000万円台で家を買ってしまった私の立場がなくなってしまう。
どんなに狭くても東京23区内の土地は高いし、狭い土地に家を建てたとしても、窮屈過ぎて住めたものではない。
そんな理由で、編集担当Iが立ち上げたのが、「東京23区内で2000万円台で新築一戸建ては建てられるか?」という企画だった。
私は「建てられるわけがないだろ」と思いながらネットで調べたところ、テレビCMでお馴染みの「オープンハウス」が、狭い土地に一戸建ての住宅を建てることを得意としている情報を見つけた。
本当に23区内に2000万円台の家が建てられるのか? 渋谷にあるショールームに出向いて、執行役員の矢頭肇さんに話を伺った。
都内に“15坪”ならコスパ良く、快適に暮らせる!?
――東京都内に新築一戸建てを買う人は増えているのでしょうか?
「夫婦で職場に近い都内に住みたい共働き世帯のニーズが増えているんです。お子様の数も少なくなっているので、4LDKではなく3LDKの小さな住宅でいいから、都内にこだわりたいというお客様は増加傾向にあります」
――一般的なサラリーマンの年収で、23区内に一戸建ての新築を建てるのは不可能ではないでしょうか。
「難しいと思います。たとえば世田谷区のような場所に1坪300万円の土地が30坪あった場合、土地代だけでも9000万円になります。そこに建物を建てれば1億円は軽く超えてしまいます」
――1億円の家なんてサラリーマンでは買えませんよ。
「だけど、これを15坪にしたら土地代は半分の4500万円で収まります。建物にもよりますが、6000万円以下で家を建てることができるようになります」
――15坪だと狭くて住めませんよ。
「そこでコンパクトな3階建ての住宅を建てるのが、弊社の強みなんです。たとえば、階段の面積を小さくして部屋のスペースを大きくしたり、道路斜線制限や高さ規制をクリアして、できるだけ広い部屋空間を設けたり、狭い土地でいかに過ごしやすい居住スペースを作れるかを徹底して設計しているんです」
――だけど、そんなに都合よく狭い土地だけを売ってくれる不動産屋なんてあるのでしょうか?
「そこが他の住宅工務店と大きく違うところなんです。弊社には土地を仕入れる営業マンが200人程いて、1人の担当者が1日20~30社の不動産屋を回って土地の最新情報の収集を行っています。良い土地があれば自社で買い取り、そこに自社で家を建てて、自社の営業マンで販売するんです」
――すべて自社で賄っているんですね。
「ユニクロやニトリと同じ製販一体なんです。土地の仕入れから建設、販売までを全て自社で請け負っているから、ローコストで良質な住宅を建てることができるんです。この業界ではかなりレアなビジネスモデルといえます」