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経営陣にプログラミングがわかる人がいますか? 日本と世界の差を埋める“重要な素養”

大賀康史(フライヤーCEO)

2021年08月09日 公開 2022年01月13日 更新

 

経営陣に必要なデジタル的素養

実際のプロジェクト進行に関しては本書に詳しく説明されていますので、興味を持たれた方はぜひ参照いただければと思います。

DXの話を突き詰めていくと、AI、特にディープラーニングの話が出てきます。単純なプログラムで処理ができないような、高度な解析を求められるもの、画像解析が求められるもの、自然言語処理でできることとディープラーニングの相性は格別です。

起業や新規事業の世界では、何をするかの前になぜそれをするのかというパッションが重んじられています。そして、一定の規模に達すると、より理論的な支えが必要になってきます。

経営メンバーに経営理論を熟知している人がいることはやはり大切で、プログラミングがわかる人がいればなおいいでしょう。そして今、少なくとも5年後にはディープラーニングについての知見があることが経営メンバーの重要な素養になっていくように思います。

DXのような全社の変革にはビジョンや本質的な課題が出発点としては必要ですが、テクノロジーでその何が実現できるかというところの想像力もほしいところです。自社でまかなえない専門性は、社外に求めるのも一案ですし、社内にも先端のテクノロジーがわかる人材がいれば安心でしょう。

 

次の10年に備えるために私たちができること

ディープラーニングは毎年新しい革新が起きる領域ですし、ブロックチェーンやIoTなどの技術進歩も目覚ましいです。うつろい続ける世界のトレンドを捕まえ続けるためには、一定のところで満足せず、新しいテクノロジーを学び続ける姿勢が大切になります。

時代の少し先を見通すため、まずは本書を読んでみてはいかがでしょうか。著者の石角さんの歯切れのよい解説は、枝葉を切り落としているため幹の主張が強いメッセージとして伝わります。そしてDXをより深く理解しようとするならば、ディープラーニングを中核とするAIの理解を進めたいところです。

Couseraといった先端のテクノロジートレンドが身近に理解できるサービスがあります。例えば「AI for Everyone」という講座は初学者にもわかりやすく、おすすめです。長い目でみれば企業や政府がDXを進めることはほぼ確定的です。同じ影響を受けるなら、十分な知見を持ったうえで、推進する側になってみてはいかがでしょうか。

 

著者紹介

フライヤー(flier)

ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。(https://www.flierinc.com/)

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