しれっと仕事を押し付けられる。いつの間にか相手のペースで話が進んでいる。面倒ごとにいつも巻き込まれる…。そんな理不尽な人間関係を手放すには、どうしたらいいでしょうか。著述家であり、心理カウンセラーとしても活躍する石原加受子さんにお話を聞きました。
※本稿は、『PHPスペシャル』2022年1月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。
「振り回される人」の傾向
家族、友人、職場関係などで、ついつい振り回されてしまうという人たちが少なくありません。誰でも、周囲と争いたくない、周囲との調和を乱したくない、周囲から良い人だと思われたいと願うものです。その思いが強すぎるあまり、自分のことよりも他者のほうに意識を向けて、人に気を遣ったり、周囲のことを気にしたりしていないでしょうか。
そうやって努力しているにもかかわらず、実を結ばない。それどころか、自分では「そんなつもりではなかったのに」と思いつつも、気がつくと「主張の強い人」や「人を振り回す人」たちと関わっていて、面倒ごとに巻き込まれてしまうという人もいるようです。
どうして、そんなふうになってしまうのでしょうか。それは、「振り回す人」と「振り回される人」とは、良くも悪くも相性がいいからです。人を振り回す人は、過剰に周囲を気にしている人を見ると、さも当然のごとく近づいてきます。
こんな人、身の回りにいませんか…?
・明らかに自分のほうが間違っていても、絶対に非を認めない人
・相手の言うことに、決まって否定や反対をする人
・相手の都合を無視して、延々と愚痴を言ったり、うわさ話をしたりする人
・相手の話には耳を貸さず、自分のことばかりを一方的にしゃべる人
・自分のやり方を強引に押しつけてくる人
・自分が悪いときでも、言い訳ばかりして人のせいにしてしまう人
・相手の気持ちに寄り添えず、決して「そうだね」と同意しない人
・何が何でも自分の主張を押し通そうとする人