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「献立が決まらない」を解消...人気料理家が教える“3皿”という基本

樋口直哉(作家・料理家)

2022年02月14日 公開 2024年12月16日 更新

 

つくる人も食べる人も、食事の時間が豊かになる

先日、会った友人が「最近、台所に立つ時間が増えた」と言っていましたが、これからの時代、食事の時間は重要性をさらに増していくでしょう。食はコミュニケーションツールです。前菜をつまみながら、お酒を飲み、いい頃合いでメイン料理をつくりはじめましょう。

つくりながら、食べながら、食べる人、つくる人の区別なく、ゆっくりと流れる時間を楽しむ。そんな食が求められていると思います。

この本では、3皿を基本として食事の献立を構成することを提案しています。相性のいい組み合わせを紹介していますが、その日の気分やあるもので自由に組み立ててください。

形さえ決めてしまえば、前菜をつくる余裕がない日は市販の惣菜を取り入れられますし、逆にメインをデリバリーにして、前菜に自作したスープを添える、という具合に考えやすくなります。その日の気分や手に入る食材で組み立てていけばいいだけです。

献立を3皿と決めると、必然的に味つけやボリュームも決まってきます。食事の最初に出す前菜は食欲をそそり、次へと期待を持たせる皿。続くメイン料理はややどっしりと、気持ちを満足させる料理。

デザートは必ずしも必要ではありませんが、自分でつくれば好みの甘さにできますし、心が豊かになります。食後に飲む1杯のお茶やコーヒーの余韻が精神的なゆとりを生むのです。忙しい現代にこそ、必要な時間です。

 

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