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江戸時代の桜と花見は?

2015年04月16日 公開

歴史街道編集部

花見

群馬県富岡市に、「さくらの里」という一大花見名所があります。

園内はやたらと広く、ぐるっと一周するだけでも一苦労(断念しました)。
中には、45種類もの桜が植えられているそうです。

が、この日は生憎の曇天、気温もだいぶ低く、いくつか花開いている木もありましたが、ほとんどの桜はまだかたい蕾のまま。
さくらの里の春はこれから、ということのようです。
(GWには満開になる見通しだとのこと……惜しいです)
空気はとても澄んでおり、肺のリフレッシュには最高でしたが。

それにしても驚いたのは、一口に桜といっても、45も種類があるのか! ということでした。
桜といえばまずソメイヨシノで、八重桜や枝垂れ桜、あとは早咲きの河津桜……くらいは馴染みがあるものの、他にまだそんなにも種類があるとはびっくり。
調べてみると、日本には現在、細かく分けると600種類を超える桜があるのだとか。
(といっても全国の桜のうち8割はソメイヨシノなので、他の桜の名に聞き馴染みがないのも仕方がないでしょうか)

しかし、日本がこれだけソメイヨシノに席巻されるようになったのは明治以降だそうですから、それ以前の時代の人たちにとっての「桜」はもっといろんな色をしていたのかもしれません。

実際、江戸時代の狂歌師・大田南畝(おおたなんぽ)は、春になると1ヶ月近く延々と花見を楽しんだ、と書き残しています。
1本の桜が1ヶ月咲き続けたわけではないでしょうし、江戸のあちこちを巡っては、時期がずれて花開く桜を順繰りに楽しみ尽くしたということなのでしょう。
江戸の町だけでも、それだけ多種の桜が植わっていたということです。

あっという間に散りゆく、儚い色のソメイヨシノも情緒的ではありますが、転々と夜ごとに市中の桜の下を渡り歩き、酒を舐めながらこれでもかと満喫し尽くす、貪欲な「江戸っ子の花見」にも、まぎれ込んでみたかったものです。
(南畝の場合は、そこで狂歌仲間とふざけあったのでしょうから、ますます楽しそう……!)

こちらの写真は、近くの妙義神社。
さくらの里よりも標高が低く、こちらは桜も見事に舞っていました。
右側の苔むした石段は、江戸時代からそのままだとのこと。



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