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江戸の婚活事情は!?

2015年05月14日 公開

歴史街道編集部

弊誌6月号が発売されて、1週間ほど経ちました。
私(廣)は今回、第2特集「江戸の長屋暮らし」の制作を担当いたしました。

江戸の長屋

企画のきっかけは、今週末(5/16)公開の映画「駆込み女と駆出し男」(原田眞人監督、大泉洋主演)です。
ちょうど弊誌6月号巻頭グラビアも、この映画に出演されている戸田恵梨香さんに登場いただいていますが、映画で描かれる「江戸の結婚制度」……これが何か特集でも記事にならないかなと考えたのです。

とはいえ、単純に江戸っ子の結婚生活を追うだけでは、味気ない。というわけで、もう少し広く、「江戸の長屋生活」をテーマとして特集を組み立てることにしました。
執筆をお願いしたのは、中江克己先生。
弊誌でもしばしばお世話になっている、江戸時代の「プロ」です。上梓された本は数知れず……しかも「吉田松陰」から「江戸の水路」から「色の和名」まで、守備範囲が広い!
今回も、「江戸の長屋の、家族の暮らしについて記事にしたく……」とお伝えしただけで、次々と面白いエピソードを披露してくださいました。

たとえば、江戸時代のお見合いの方法。
仲人の紹介で男女が引き合わされるのは今と同じですが、当時はお見合いの場で二人が言葉を交わすことはほとんどなかったのだとか。それどころか、視線を交わすこともない!
お茶屋さんの縁台に男性が座り、その傍を女性が仲人と一緒に通り過ぎ、その隙にちらっと顔を見る。以上。
……というようなパターンが多かったのだそうです。
場合によっては、なんと銭湯が見合いの場になることも。
江戸時代の湯屋は、一部の年代を除いて混浴です。相手の身体に入れ墨が入っていないか確かめるため、ファーストコンタクトから銭湯……。
「これが江戸の婚活ですね」とは、中江先生の弁です(笑)。

他にも、長屋の暮らしにまつわるユニークな話はいっぱい。
私が印象に残っているのは、江戸の町にはすでに「インスタント味噌汁」があった! ということ。
江戸では朝から棒手振り(行商人)が通りを行き来していましたが、中には、世の主婦たちの朝ご飯づくりを手助けするべく(?)中に豆腐やねぎを混ぜ込んだ味噌を売る商人もいたそうです。
奥様方は、これをひとすくい買って、お湯が沸いた鍋にポン。
まさにインスタントです。

長屋生活というと、なんとなく和気藹々としたイメージこそわけど、
何人家族が一般的だった? 長屋の部屋の広さって? 寺子屋の授業料ってどうしていたの? 三食なにを食べていた?
たかだか100年、200年くらい前のことではありますが、具体的なことは、もやがかかったかのように分からない。

本誌では、長屋の鳥瞰図や一日のスケジュールなども、ビジュアルで再現しています。
工夫を凝らして楽しく暮らし、近所との付き合いも濃密……そんな、ある意味現代より「豊か」かもしれない江戸っ子の生活、お手に取ってみてください。

※瀬川尚志先生のカラフルでかわいらしいイラストも見どころのひとつです!
 挿絵からも、江戸の賑やかな雰囲気を感じ取っていただけると幸いです。



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価格(税込):790円

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