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幕末を体感!驚きの世界遺産・三重津海軍所跡

2016年02月12日 公開

歴史街道編集部

 

現在発売中の弊誌3月号特集「鍋島直正と近代化に挑んだ男たち」では、昨年世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成要素のひとつ、「三重津海軍所跡」についても触れています。今回は、本誌には載せられなかった編集部の「体験レポート」を通じて、その魅力を紹介しましょう。

 

「三重津タイムクルーズ」のVRスコープで見た三重津海軍所跡(提供:佐賀県)

 

幕末へタイムスリップ!

 編集部が取材で佐賀に向かったのは、1月上旬のこと。三重津海軍所跡は、九州佐賀国際空港から車で10分ほどの距離にあります。もともと空撮写真を見ていたこともあり、着陸直前の飛行機の窓から望んで、「あの辺りがそうじゃないか!?」と気持ちが高ぶりました。

 なお余談ですが、今回の取材で驚いたのが、九州佐賀国際空港では、「24時間1,000円」でレンタカーを借りられること! 24時間以降は正規料金ですが、それでも破格の値段であることには違いありません。佐賀市内から吉野ヶ里遺跡がある吉野ヶ里歴史公園も40~50分ほど。周辺も含めて、非常に効率的に観光することができます。

 

 さて、三重津海軍所跡は佐野常民記念館に隣接しています。本誌でも紹介していますが、佐野常民は「日本赤十字社の父」として有名な一方で、三重津海軍所にも深くかかわりのある人物です。記念館の2階では佐野の足跡が分かりやすく展示されていますが、3階では三重津海軍所に関する資料などが展示されています。

 そして記念館で楽しむことができるのが、三重津海軍所が存在した160年前の様子をイメージしたCG映像を、VR(ヴァーチャル・リアリティ)機器などを用いて体感できる「三重津タイムクルーズ」です。

 記念館の1階に360見渡せる最新型のVR機器「オキュラスリフト」、2階に大型円形ビジョンが置かれており、それぞれCGで幕末の雰囲気に浸ることができます。中でも注目が、2階で借りることができる「VRスコープ」。

 三重津海軍所跡は、筑後川の支流早津江川の河川敷約500mに及ぶ一帯で、散策すれば往時のスケールを体感でき、「ここに佐賀藩の海軍の拠点があったのか」などと思いを巡らせることができます。また、現地には、三重津海軍所の特徴であるドライドック跡の発掘時の写真パネルが実物大で置かれているため、その迫力に驚かされました。

 しかし、遺跡自体はすべてが地下に眠っているため、残念ながら現地で「実物」を見ることはできません。そこで用意されているのが、VRスコープなのです。

 

VRスコープで海軍所跡をのぞくと…

海軍所跡の遺跡はすべてが地下に眠っているのだが…

 三重津海軍所跡には、5つの「みどころポイント」が設置されています。説明版も置かれていますが、そこでVRスコープをのぞくと、各ポイントの約160年前のイメージ映像をパノラマで見ることができるのです。

 体験して驚いたのが、スコープをどの方向にかざしても、CG画像がしっかりと映る点。それこそ、地面にかざしても当時のイメージ画像を見ることができます。これにより、本当にタイムスリップしたかと錯覚してしまうほど。

 また、VRスコープにはイヤホンもついており、「みどころポイント」では音声ガイドが流れます。私自身、知識があまりない方でも安心して楽しむことができると実感しました(ちなみに、VRスコープは無料で貸出されています<本人確認書類(運転免許証等)の提示が必要>。ただし、雨天時は来訪者の安全確保や機器の故障を防ぐため貸出していません)。

 あそこには、あんな施設が建っていた。ここに、ドックがおかれ、洋式船の修理などが行われていた、ここで、佐賀藩士たちが大砲などの実地訓練を行なっていた。そんなことを、三重津海軍所跡ではリアルに「体感」できる。これまで、多くの史跡に足を運びましたが、実に驚かされた取材でした。

 恐らく、今後は多くの史跡で同様のことが試みられるでしょう。歴史というと、どうしても専門の知識がないと楽しめないと考えられがちです。しかし、これだけ気軽に「体感」できるのならば、老若男女問わず誰でも楽しめると確信しました。

 

 幕末佐賀藩の技術力はもちろんのこと、最先端の機器と「見せ方」がなされている三重津海軍所跡で、今まで以上に幕末という時代に触れることができた取材でした。(水)

 

●「三重津海軍所跡」公式HP
http://mietsu-sekaiisan.jp/

 

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