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「いざ!」というとき後悔しない「病院選び」のポイント



2015年09月25日 公開

塩飽哲生(リーズンホワイ社長)

 

 命に関わる病気が見つかった場合、誰でも、腕の良い病院や医師のもとで治療したいと考えるはず。どうすれば、その見極めができるのだろうか? 後悔しない病院選びの方法を、医療データ会社・リーズンホワイの社長である塩飽哲生氏にお聞きした。

 

医師に紹介された病院が良い病院だとは限らない

 職場での健康診断で異常が見つかり、大きな病院で精密検査をしたら、がんや心臓病など、命に関わる病気が見つかった――。40代にも差しかかれば、誰にでも起こり得ることです。病気が見つかれば、速やかに治療を受けるべきでしょう。

 ただ、精密検査をした病院で治療するかどうかは、少し考えたほうが良いかもしれません。多くの場合、健康診断を行なう健保組合や街のクリニックから紹介された病院で精密検査をすると思いますが、いくらその病院が有名であっても、あなたの病気の治療が得意だとは限らないからです。

 とくに街のクリニックで紹介されるのは、通常、そのクリニックの医師が所属するのと同じ医局の系列病院です。「よく知らない先生を紹介するより、同じ医局の先生のほうが安心だ」と紹介するわけですが、その医師よりもあなたの病気の治療を得意とする医師が他にいる可能性は十分にあります。それを知らずに自分の命を預けるのは、なんとも恐ろしい。

 後悔しないためには、あなたの病気に関する治療経験が豊富で、「ここなら信頼できる!」と納得できる病院や医師を、自分で見つけることです。

 

「患者数」と「平均入院日数」に注目

 治療経験が豊富な病院かどうかを判断するために注目するべきポイントは、あなたの病気についての「患者数」と「平均入院日数」です。

 患者数が多いということは、治療経験が豊富だということのみならず、多くの医師や患者から信頼されているということでもあります。また、平均入院日数が短いということは、合併症が少なく、早く回復できるようにする高度な技術を持ち、またコストも安く済むと考えられます。

 これらのデータは、過去数年ぶんをチェックしてください。同程度の数字を維持しているか、患者数が増えても平均入院日数が変わっていなければ、医療のレベルが安定していることがわかります。こうした病院なら、安心して任せられるでしょう。

 厚生労働省は、DPCという全国の病院を対象とした調査を行ない、病気ごとの患者数や平均入院日数などのデータを無料で公開しています。もとのデータは一般の人には読み取りにくいので、加工してわかりやすくしたデータを提供している会社もあります。

 同じデータでも、雑誌などでよく見かける「病院ランキング」は、特定の指標だけをもとに作られていたり、恣意的に操作されたりしていることがあります。どんな意図で作られているのか、注意したほうが良いでしょう。

 人によっては、「良い病院に行っても、誰が担当するかわからない。有名な名医に担当してほしい」と考え、テレビや雑誌、インターネットなどで名医を探そうとするかもしれません。

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著者紹介

塩飽哲生(しわく・てつお)

リーズンホワイ〔株〕代表取締役社長/CEO

1978年、福岡県生まれ。医師の家系に育ち、幼い頃より「医は仁術」の教育を受ける。東京大学にて、医師の頭の中にある診断や治療方針の知識構造についてシステム工学の観点から研究。2011年、リーズンホワイ〔株〕を立ち上げる。

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価格(税込):700円

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