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相手に応じて「第一印象」を使い分けよう



2016年02月20日 公開

和田裕美 (営業コンサルタント)

『印象に残る営業』の秘訣とは?

第一印象と言うと、とかく「笑顔と清潔感」などマナーの側面が強調されがちだ。もちろんそれは不可欠だが、それだけでは足りない、と和田裕美氏は語る。営業活動において98%という驚異の成約率を実現するセオリーを確立した和田氏に、「印象的な初対面」の秘訣をうかがった。

 

「マナー第一」の接し方はもう古い!

 「第一印象を大事にせよ」──これはビジネスマン、とくに営業職にとって「鉄則」とも言える心得だ。なぜここまで、初対面の印象は重要視されるのだろうか。

 「それは取りも直さず、第一印象が『残りやすい』からです。初対面のときに暗いキャラクターだという印象を持たれてしまうと、以降明るくしても『無理をしているのか?』と思われがち。たとえ本人が本当は明るい人だったとしても、です。初対面の印象は後々まで、その人を判断するときの基準になるのです。

 親友や配偶者のように、長いつきあいであれば第一印象はあまり関係ありません。しかし、ビジネス上ではどうでしょう。

2〜3回の面会で相手の「YES」を取らなくてはならない営業マンであれば、初対面は重要な勝負時と言えます」

 では、良い第一印象を持たれるには、どのようなことに留意すれば良いのだろうか。

「よく言われるのは、『笑顔を絶やさず、相手の目を見て……』といった『模範解答』ですね。しかしそれを踏襲するだけでいいのでしょうか? 昨今は、こうした模範に皆が従うので、判で押したような『感じの良い人』だらけになっています。その中の1人になっても、記憶には残りません。まして、また会いたいとは思われないでしょう」

 そもそも、愛想良く礼儀正しく、相手を立てるマナー絶対視の接し方は正解なのか、と和田氏は疑問を投げかける。

「人の好みは千差万別です。模範解答の『ずっと笑顔』なんて気味が悪い、『目をじっと見る』のも落ち着かないという人もいるはずです。今の時代、紋切型のアプローチはもう古くなってきていると感じます。

 とくに、若いベンチャー企業の経営者などはそんな振る舞いをしませんし、相手にも求めません。もちろん、清潔感や正しい敬語など、基本の礼儀作法は守るべき。しかし本当に大切なのは、その上に重ねるプラスαの部分なのです。単なる『感じの良い人』からワンステップ踏み込んで、『印象に残る人』になることを目指すべきでしょう」

 

 時には相手の弱点も指摘する

 では、そのプラスαとは何か。そこには、2つの側面があると言う。

 「1つは、礼を失さない程度の『ゆるさ』。四角四面のかしこまった態度ではなく、共感や親しみを伴うパーソナルな距離感を取り入れることです。

 これは、友人に接するときの態度と似ています。相手を尊重し、共通点を大事にし、時に自分を開示する。こうした関係性は居心地の良さを作り出します。居心地が良いと感じる人に、相手は胸きょう襟きんを開くものなのです」

 2つ目の側面は、心情に訴えるのではなく、「能力」を示すアプローチ。「『役に立つ存在だ』と思われることは、懐に入るチャンス。相手の知らない情報をもたらし、課題を解決できることを示してこそプロの営業です。

 ですから、相手を立ててばかりではなく、企業の課題や弱点にも切り込んでいかなくてはなりません。

 とはいえ、初対面で気分を害されては元も子もありませんから、言い方はあくまで感じ良く。『こう変えたら、もっとよくなりますよ!』など、今後の展開を感じさせる表現ができれば、相手の心をつかむことができるはずです」

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「相手の第一印象」でキャラクターを使い分ける >



著者紹介

和田裕美(わだ・ひろみ)

営業コンサルタント

京都府出身。外資系教育会社においてプレゼンしたお客様の98%から契約をもらうという「ファン作り」営業スタイルを構築し、世界142カ国中2位、日本第1位の成績を収め、女性初・最年少の支社長となる。その後同社の日本撤退に伴い独立。執筆活動のほか、講演・セミナーを国内外で展開中。近著『成約率98%の秘訣』(かんき出版)。

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