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女性に優しい会社の時間術とは?

2016年04月13日 公開
2022年10月25日 更新

〔株〕ランクアップ

工夫3 取引先に思い切った権限委譲を

 ただ、外注をするとなるとどうしても「質」の担保が重要になる。質を保ちつつスピード化を図るために、心がけていることはあるのだろうか。

 上山 単に仕事の内容を指示するのではなく、なるべく権限を委譲し、現場で考えてもらうようにすることが大事だと思っています。

 私はカスタマーサービス部門を担当しているのですが、業務を委託している外部のコールセンターとは、最初に半年以上かけて価値観や意識を共有してきました。

 とくに意識していたのは、「この業務が大変!」「こうした方がもっといい!」といった現場の声を吸い上げ、反映できるような仕組みを整えること。何か起きた場合でも、まずはこちらからすべて指示を出すのではなく、いったん「どうしたらいいか?」と考えてもらい、考えのすり合わせをします。現場のことは、働いているその人たちが一番よくわかっているはずですから。すると、現場の方も単なる下請け仕事をこなすだけでなく、私たちの望む状況に合った対応をしてくれます。だからこそ、安心して権限委譲ができるのです。

 すると、よほどのことがない限り問題は現場で解決してくれるようになるので、私への連絡も自然と少なくなってきます。仕事の質も上がり、我々の残業も減る、という好循環が生まれます。もちろん、それでも月に1回くらいは現場へ足を運びます。現場で不便や困ったことがないか、当事者の情報は自分から取りに行かなくてはならないからです。

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