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情報は分類しない!進化した「超」整理法

2016年10月07日 公開

野口悠紀雄(経済学者)

PCデータやメールの分類もしない

デジタルの時代になった今、「検索せよ」のメッセージは、ますます正当性を増している。

「私の仕事の大半は文章を書くことですが、執筆中の書籍の原稿などを除いて、パソコン上で原稿や資料を分類することはありません。こうしたものは編集者とGメールでやりとりするので、相手の『人名』とその文書に含まれているであろうキーワードで過去の送信メールを検索すれば、すぐに目当てのメールを引き出せます。

Gメールのトレイ内を並べ替えたり、不要なメールを捨てるといった作業もしません。なぜなら、Gメールの検索機能は強力だから。私のもとには、広告も含めて大量のメールが届きますが、検索すれば十年前に書いた原稿でも即座に見つかります」

最近は音声入力を活用することにより、紙を使う機会はさらに減ったという。

「デジタル化が進めば進むほど、これまで私は紙を多用してきました。原稿はパソコンで書いても、編集や修正を行なうには、一覧性に優れた紙にプリントアウトしたほうが作業しやすかったからです。

しかし数カ月前から、途中で原稿に手を入れるときも、音声入力で行なうようになりました。紙で修正すると、それをまたパソコンに取り込む手間がかかりますが、音声入力を活用すれば、最後までデジタルのまま作業を完了できます。

音声入力を利用することで、文章を書くスピードは十倍近く速くなりました。ただし、編集や修正の作業があるので、文章が完成するまでの時間はそれほど短縮されたわけではありません。重要なのは、文章を楽に書けるようになったことです。

また、アイデアなどのメモについても、以前は紙に書いていましたが、今はiPhoneに音声入力します。外出先でもジョギング中でもベッドの中でも、何か思いついたらiPhoneに話しかける。それらのメモをGoogleドキュメントに蓄積し、追記したり、iPadで編集したりして、最後はパソコンのテキストエディタで原稿を完成させます。

このメモも、ただGoogleドキュメントにためておくだけで、分類はしません。ただしこちらはGメールのように人名を用いての検索ができませんから、すぐに引き出せるとは限らない。もちろんメモにタイトルはつけますが、人名ほど強力な検索キーではありませんから、その点はまだ多少の課題が残ります。

とはいえ、Googleドキュメントは最後に開いた書類がリストの一番上に来るので、繰り返し編集したり、頻繁に閲覧するメモは、常に上のほうにある。このため、上から見ていけば、たいてい必要なものが見つかるので、今のところ不自由しません」

 

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著者紹介

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問/一橋大学名誉教授

1940年、東京都生まれ。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省入省。72年、イェール大学Ph.D(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2011年より現職。著書に、『「超」整理法』(中公新書)、『「超」AI整理法』(KADOKAWA)など、ベストセラー多数。

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