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「休めない職場」の6つの大問題

2017年12月20日 公開

石田 淳(ウィルPMインターナショナル社長)

「休めない理由」の個別的改善案

1 「休まず働くのが偉い」と思い込んでいる部長
→このまま放置すると会社が危ない!


この考えは時代錯誤。今の若手社員の多くは、「給料アップ」や「出世」よりも、プライベートの時間が大事だと考える傾向があります。優秀な若手社員が辞めてしまうと、育成コストが無駄になるうえに、人手不足に陥ることが確実。こういうタイプの上司を変えたい場合は、そうした最近の若手社員の傾向についてデータや専門家の意見などを見せたうえで「その考えを押しつけると若手は平気で辞めてしまう」ことを知ってもらいましょう。

 

2 会社にしか居場所がない中年社員
→会社の外にコミュニティを見つけよう


趣味がなく、家族との関係も良くないので、会社にしか居場所がないので休みも取る必要がない――現在40代~50代の男性に多いタイプです。定年退職後に困るのは本人。人生は長いので、今から趣味や会社以外のコミュニティを見つけておきましょう。釣りでも料理教室でもなんでも、興味がある分野にトライして、不向きなら別の分野に目を向ければいいのです。人生後半をどう生きていくかを視野に入れつつ、休日を過ごすことをお勧めします。

3 毎日、会議の予定を入れられてしまう課長
→「アジェンダ」で先手を打ち会議を減らす!


まずは無駄な会議を極力減らせないか検討してください。たとえば、よくある数字を報告するだけの会議は見直しの対象です。見直す必要があると他の人たちにも認識してもらうためにも、自ら率先して事前にアジェンダを作成し、会議を開く理由を参加者で共有しましょう。そして着地点も明確化し、会議を「見える化」するのです。そうすれば、無駄な会議を減らせるだけでなく、必要な会議の時間も短縮できるでしょう。

4 部下に仕事が任せられない課長
→「2週間休む」と想定してリストを作ってみよう


このタイプは部下に教えても、不安でつい手出し・口出ししてしまいがち。「もし、自分が2週間出社せず、そのあいだ連絡も取れないとしたら」と想定し、「引き継ぎ用チェックリスト」を作成してみましょう。具体的な方法をなるべく詳しく記述します。言葉で伝えるだけでは、教えられる側は忘れてしまいますし、教える側も不安が残ります。文書に残っていれば、任せる側としても安心できるうえに、実際にやりながら改善していくこともできます。

5 仕事を教えてもらえず、モチベーションが下がっている若手社員
→丁寧すぎるくらいきちんと教えよう!


「仕事は自分で考えてするもの」という自分とは育ってきた時代背景が違うと認識し、「きちんと教える」ことが鉄則です。たとえば、「電話応答の仕方を知らない」という話を聞きますが、彼らは固定電話に慣れていないだけ。トレーニングすればできるようになるので、「そんなことも知らないのか」などと突き放さず、きちんと教えましょう。ポテンシャルは高いので、きちんと教えればモチベーションを失わず、戦力になってくれます。

 

6 「この仕事は自分にしかできない」状態のベテラン社員
→プライドを傷つけず、マニュアル化のお願いを


事務系のベテランや技術者系、トップ営業マンにも多い、属人化の悪例です。本人もベテランとしてプライドを持って仕事をしているので、そのプライドを傷つけないように。たまには長期休暇を取ってもらうよう上司から勧めたうえで、「休み中に君がいないと会社が混乱するから、仕事内容を文書にしてほしい」と、マニュアル作成の仕事をお願いしましょう。できたマニュアルについては、本人の実績として評価することも重要です。

 

《『THE21』2017年12月号より》



著者紹介

石田淳(いしだ・じゅん)

社団法人行動科学マネジメント研究所所長

アメリカのビジネス界で絶大な成果を上げる行動分析、行動心理学を軸にしたマネジメント手法を、日本人向けに改良し、「行動科学マネジメント」のメソッドとして体系化。意志の力に頼らない再現性の高い方法論として、人材育成や組織活性化に悩む企業にとどまらず、教育、スポーツの現場でも幅広く成果を上げている。
社団法人行動科学マネジメント研究所所長。株式会社ウィルPMインターナショナル社長兼CEO。米国行動分析学会会員。日本行動分析学会会員。
著書に、『教える技術』(かんき出版)、『なぜ一流は「その時間」を作り出せるのか』(青春出版社)、『行動科学マネジメント入門』(ダイヤモンド社)などがある。

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