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高学歴芸人ロザンの必勝勉強法・「エアー授業」とは!?

2018年02月14日 公開
2023年09月29日 更新

宇治原史規(ロザン),菅広文(ロザン)

 

知識を自分のものにする「エアー授業」とは!?

目的をはっきりさせたら、どんな勉強法で学べば効果的かを考えていく。宇治原さんが重視していたのは、インプットよりもアウトプットだ。

 僕は、何かテレビでエピソードを話さなければいけない時、事前に後輩に話すんですよ。すると、そのエピソードについて頭の中が整理できているのかがわかり、自分の身になっていくんです。宇治原の勉強法も、そういう「アウトプット」を重視しているよね?

宇治原 そうですね。受験勉強のときは、よく自宅で「エアー授業」をしていました。自分が先生になったつもりで、架空の生徒を相手に、一人で授業をするんです。「縄文時代には争いごとはなかったんやけど、弥生時代にお米を作るようになると、その米を力ずくで奪おうとするやつが出てきたので、米を守るために、力が強いやつを雇いました。これが、えーっと、何やったかな?」という感じです。

 友達がいなかったから、一人でやっていたんです。

宇治原 ほっといてくれ(笑)。でも、「エアー授業」は、すごく意味がある勉強法。自分が何を理解していて、何を理解していないかがはっきりとわかるんです。インプットをしているだけでは、気づけません。
こうして、エアー授業を続けていると、「覚える」から「わかる」に変わってきます。覚えたことは忘れてしまうけど、わかったものは忘れません。だから、使える知識になるんですね。

アウトプットを重視した勉強法は、40代以上の人こそ、やるべきだと宇治原さんは言う。

宇治原 僕は今、41歳なのですが、40代になってから明らかに記憶力が低下しました。新しいことが覚えられないし、昔覚えたことが出てきません。

 宇治原さんでも、そうなんですか。

宇治原 この宇治原ですらも、そうなんです(笑)。忘れないようにするには、「わかる」状態に持っていくしかない。そう考えると、受験生よりも大人のほうが、インプットよりアウトプットに割く比重を増やしたほうがいいと思いますね。

 

1日1分でもOK、自分を追いつめるな!

着実に勉強を重ねていくには、スケジュールの立て方も重要だろう。ロザンの二人が口を揃えるのは、「一日の勉強量は、絶対にできるものにする」ことだ。

宇治原 受験勉強のときは、試験日から逆算してスケジュールを立てたのですが、強く意識していたのは、「1日の勉強量を、絶対にできる量にしか設定しない」ことです。
なぜかというと、できなかった時に、自分を追い込んでしまうから。追い込んでしまうと、続かなくなるんですよね。
勉強で重要なのは、毎日継続すること。1日でも空けてしまうと、記憶が抜けてしまい、余分に勉強し直す必要が出てきます。だから、1分でもいいから、毎日やったほうが良いですね。

 継続するためには、自己嫌悪に陥らないようにすることが大切だと、僕も思います。
僕の場合は、本を執筆するときの話ですが、自分を嫌いにならないようなスケジュールの組み方をします。たとえば、3カ月後までに6万字書く必要があるとしたら、早めに取りかかり、1日のノルマを簡単にできる1,000字程度に設定するのです。すると、1日に2,000字書けたときは、「1日分、貯金できたな」と思えて、気持ちが良い。「また貯金をしよう」と思えて頑張れるんです。

宇治原 あと、継続するためには、「疲れるまで勉強しないこと」も重要です。今日は調子が良いからといって、勉強しすぎてしまうと、翌日に疲れを残してしまい、能率が下がります。

 

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著者紹介

菅 広文(すが・ひろふみ)

ロザン/お笑い芸人

1976年、大阪府生まれ。大阪府立大学経済学部中退。ベストセラー『京大芸人』をはじめとする著書多数。近著に、『身の丈にあった勉強法』(幻冬舎)。

宇治原史規(うじはら・ふみのり)

ロザン/お笑い芸人

1976年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。その頭脳と知識を活かし、さまざまなクイズ番組で活躍する。

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