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なぜ、勉強しても「成績が伸びない」のか?

2017年12月25日 公開

坪田信貴(学習塾「坪田塾」塾長)

勉強を通じて「巨人の肩」に乗る

「仮説」「実験・観察」「記録」「分析・検証」。このサイクルには、科学の授業に出てきそうなキーワードがたくさん登場しますね。そう、試行錯誤学習とはひとつの「科学」なのです。科学の発展はすべて、このサイクルの上に成り立っています。あらゆる発明品は試行錯誤を積み重ねて生み出され、現在も改善の途上にいるのです。

 少し話が逸れるかもしれませんが、あらゆる発明は、「人間の機能を拡張する」といった目的があるのをご存知でしょうか。

 たとえば、人体は「発声する」機能を持っていますが、その声をより遠くまで届かせるために電話が発明されました。自転車や自動車、列車、飛行機も、人間が歩いたり走ったりして「移動する」機能の拡張です。

 これらの歴史を支えてきたのは、「人間は、より良くなれる」という、科学の根本にある信条。科学の目的は、人類という集団全体の発展。人はみな、過去の人々が作り出した知識や知恵を「乗り物」にして、さらにその先へと歩みを進めるのです。

 西洋では、これをしばしば「巨人の肩に乗る」と表現します。ニュートンは、「私が彼方を見渡せたのは、ひとえに巨人の肩の上に乗っていたから」と語ったとか。彼の偉大な業績も、過去の知恵の蓄積の上に成り立ったものなのです。

 たとえば「九九」もそのひとつ。「1ケタの掛け算の答えをすべて丸覚えするフレーズ群」を先人が作ってくれたおかげで、迅速に計算することができます。私たちはひとりで思考を巡らせているようで、ちゃっかりと巨人の肩を借りているのです。

 私も、今回の連載を通して、そんな「巨人の肩の一部」を皆さんに提供したいと思います。それこそが、試行錯誤の精度を高める「タイプ別勉強法」です。

 勉強法との相性は、その人の認知や行動の傾向によって決まります。私は科学的アプローチによって、それを9タイプに分類しました。次回は、その全貌を紹介しましょう。皆さんが自分のタイプを見極め、それぞれに合った方法を見つける一助となればと思います。

 

著者紹介

坪田信貴(つぼた・のぶたか)

学習塾「坪田塾」塾長

心理学を駆使した学習法により、1,300人以上の子供を個別指導し、多くの生徒の偏差値を短期間で急上昇させた実績を持つ。2013年、著書『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)が大ヒット。その後も受験指導のみならず、企業の人材教育や起業アイデアの指導、講演活動等多角的に活躍中。

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