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「大人のケンカ」で勝つ!実践ブラック心理術

2018年04月13日 公開
2023年03月23日 更新

ロミオ・ロドリゲスJr.(メンタリスト)

ロミオ・ロドリゲスJr.

(4)お説教ばかりしてくる上司から逃げたい
→スケープゴート

説教やイヤミが絶えない上司とは距離をとりたくなるものだが、逃げると説教はエスカレートするだけ。逆に「ありがとうございます、もっと具体的に聞かせてください!」「飲みに行って話しましょう!」と、逆に近づくのが正解だ。すると、次第に叱る内容がなくなるだけでなく、「こいつは骨のある部下だ」と思われて、味方になってくれるだろう。さらに万全を期すなら、身近にいる困った同僚や後輩などの名前を出し「最近、○○君がたるんでいるようです」と次の生贄を差し出すと、矛先を変えるだろう。

 

(5)反抗的で困った部下に、きちんと働いてもらいたい
→ピグマリオン効果

反抗的な部下も無気力な部下も、実は根っこは共通している。「上司に期待されていない」ことが怖いのだ。したがって、それを否定する行動をとるといい。具体的には、「ピグマリオン効果」を活用しよう。簡単に言えば、その部下に対して「期待をしている」と伝えることだ。ただし、抽象的な期待では効果ゼロ。「君の分析力に期待している」など、部下の長所をピンポイントで指摘する。すると、やる気が高まり、結果を出すだろう。その結果をまた褒めると、次第に問題行動がなくなっていく。

 

(6)理不尽なことばかり言ってくるクレーマーに引き下がってもらいたい
→イエス・セット法

無理難題を言うクレーマーにはどう対処するか。人は、たとえ怒っていても、ポジティブな言葉を口にし続けると、徐々に心が安定し、感情の乱れがなくなる。よって、クレーマーにはポジティブな言葉を言わせることが大切だという。そこで有効なのが「イエス・セット法」。肯定の言葉で終わる質問を根気よく投げかけるのだ。「こういう理解でよろしいですか?」「この点にご不満なんですね?」などと確認の質問をすると、イエスと言わせやすくなる。

 

【コラム】「1秒以内」に答えるだけで、相手は信用する!?

プレゼンや商談の成功率を高めるには、何が重要だろうか。ロミオ氏は、「『ハッタリ』をきかせるだけでも、説得力は高まる」と言う。
「ハッタリをきかせる上で必要なのは、まず『断言すること』です。詐欺師に多くの人が騙されるのは、ウソであっても自信を持って断言するから。プレゼンなどでも、多少自信のないことでも、自信を持って断言すれば、相手は信じてくれるものです」(ロミオ氏)
もう一つ大切なのは、何か質問された時に即答すること。「質問の返答は、普通1秒以内。それ以上沈黙すると、『この人、何もわかっていないのでは?』と思われてしまいます。何か聞かれたら、『はい』でも『そうですね』でもいいので、すぐに返すクセをつけましょう」(ロミオ氏)

 

《『THE21』2018年4月号より》

著者紹介

ロミオ・ロドリゲスJr.(Romeo Rodriguez Jr.)

(一社)日本マインドリーディング協会代表理事

1972年、香港生まれ。メンタリスト。「メンタルマジック」を日本に確立させた第一人者。2009年香港に渡り、独自のビジネス心理方法論を作り上げる。10年には香港大学専修科でメンタリズムの講師として抜擢。「ザ・スーパーメンタリズム・エンターテイメント」を主催し、各地で超心理術エンターテイメントショーを展開する他、独自のビジネス心理方法論を主にしたセミナーを開催。著書に、『97%の人を上手に操るヤバい心理術』(ソフトバンククリエイティブ)、『絶対に勝つ黒い心理術』(PHP研究所)などがある。

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