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自分の頭で考える「7つのレッスン」

2018年04月11日 公開

細谷 功(ビジネスコンサルタント)

思考停止に陥らない!

AIの台頭やグローバル化の加速など、現代社会は猛スピードで複雑に変化している。こうした世界では、知識だけではなく、自分の頭で深く考えることが欠かせない。しかし、「考えることが苦手」だと思考停止に陥ってしまう人は多いもの。そこで、問題解決や思考に関する講演やセミナーで講師を務める細谷功氏に、思考力を高めるための習慣と、その方法をうかがった。

 

あなたは、どれだけ自分の頭を使っているか

 今まで、日本社会で高く評価されてきたのは「知識」でした。学生時代には知識の多寡を試験で問われ、偏差値という物差しで序列をつける。そして会社に入れば、上司や顧客に頼まれたことに疑問も持たず、それを効率的にこなす人間が評価されてきました。

 しかし、人工知能の飛躍的な進歩によって、その前提が崩れつつあります。定型的な仕事は徐々に人間からAIに置き換えられつつあります。そして、かつては知識や経験の量で勝負できた分野にも、その波がひたひたと迫りつつあります。

 では、こうした時代に求められる能力とは何でしょうか。それは、「問題そのものの意味」や、「答えのない問題」について、「自分の頭を使って考える」ことです。「いきなりそんなこと言われても……」と思う人は多いでしょう。ですが、日々の思考習慣を少し変えるだけで、自分の思考力を鍛えていくことは可能です。ここではそんな方法を7つ、ご紹介したいと思います。

 

Lesson 1 「無知の知」を意識する

 

どうやって? あえて「自責の念」を持ってみる

 

知らず知らずのうちに「視野が狭くなっている」ことは多いもの。そんなときは、「他人に気づかせてもらう」のが一番です。周りの人に積極的にアドバイスを求めましょう。より広い視点を得るには、自分は何も知らないという謙虚な姿勢、いわゆる「無知の知」を持って問題と向き合うのがその第一歩だからです。実際には、誰かから意見されるとつい感情的になってしまう人がいますが、「逆ギレ」は思考停止の証。そんな人はまず、「原因は自分にあるのではないか?」という自責の念を持つ習慣をつけてみましょう。きっと、以前よりも広い視野を持つことができるはずです。

 

Lesson 2「疑う力」を養う

どうやって? 自分なりの見解をアウトプットする

 

現代は、ビジネスに有用な情報が簡単に手に入るようになった半面、真偽不明の情報も多数出回っています。目の前の情報をむやみに信じ込むことはとても危険です。今後はますます「疑う力」が求められてくるでしょう。では、疑う力を鍛えるためには、どうすれば良いのか。1つは、物事の「正しい」「間違い」といった意見は絶対的なものではなく、状況によるものだと認識すること。情報発信者の立場により、何が正しくて何が間違っているかは変わるものだからです。そして、得た情報を自分なりに解釈し、アウトプットする習慣をつけることです。情報を自分で解釈するためには、自然と「その情報は本当に正しいのか」と深く考える必要が出てくるからです。

 

Lesson 3 相手目線を意識する

どうやって? 自分が「お客様」になって体験する

 

「相手の立場で考える」習慣はビジネスの基本であり、思考力を高めるためにも重要な視点。ただし、相手目線になって物事を考えるのは、言うほど簡単なことではありません。そこで私がお勧めしたいのが、何らかのサービスを受ける際、「自分がどのように感じたか」を深く考えること。たとえば私はコンサルタントなので、タイプの似た医師のサービスを参考にします。病気で病院に行った際、どんな言葉をかけてもらったら安心するか、あるいは嫌な気分になるか。その感覚を自分の仕事にも応用するのです。こうした視点でサービスを受けてみれば、顧客の意図をよりリアルに感じ取ることができ、予測の精度も上がっていくはずです。

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著者紹介

細谷 功(ほそや・いさお)

ビジネスコンサルタント

1964年、神奈川県生まれ。東京大学工学部を卒業後、東芝を経て日本アーンスト&ヤングコンサルティング(現、㈱クニエ)入社。2012年より同社コンサルティングフェローに。ビジネスコンサルティングの傍ら、講演やセミナーを多数実施。『「Why型思考」が仕事を変える』『メタ思考トレーニング』(PHPビジネス新書)、『考える練習帳』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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