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ホテルブレストンコートの「ヒュッゲウエディング」



2018年04月28日 公開

<連載>続・星野リゾートの現場力(6)

ここにしかない、新しい軽井沢のリゾートウエディング

日本を代表するリゾート運営会社・星野リゾートでは、「遊び」や「楽しみ」の中に仕事のヒントを見つけたり、逆に仕事をきっかけとした趣味を楽しんだりしている社員が多いという。そのような「遊びと仕事」の融合の事例を『THE21』の誌面で紹介してきた連載「星野リゾートの現場力」を、オンライン限定連載として継続。第6回は、軽井沢の「ホテルブレストンコート」より、新しいリゾートウエディングを追求し続けるスタッフをリポート。《取材・構成=前田はるみ》

 

雪の季節だけのウエディングサービス

軽井沢のリゾートウエディングを牽引してきた「星野リゾート 軽井沢ホテルブレストンコート」に、今年2月、冬限定のウエディングサービスが登場した。その名も「ヒュッゲウエディング」。開発プロジェクトチームを率いたウエディングアドバイザーの松本いつ希さんによると、「ヒュッゲ(HYGGE)」とは、北欧で「心地よい空間と時間」を意味する言葉だ。

心地よい空間と時間を大切にする北欧の人たち。彼らの風習や習慣をヒントに生まれたのが、ヒュッゲウエディングである。

軽井沢といえば、豊かな緑に囲まれた避暑地のイメージを持つ人も多いだろう。実際、軽井沢でのウエディングは、5~6月のグリーンシーズンが最も人気が高いという。一方、冬になると気温が下がり、あたり一面雪景色に変わる。なぜ今回、この季節に特化したウエディングサービスを開発したのだろうか。松本さんは次のように語る。

「私たちはこれまで、グリーンシーズンの魅力だけを伝えてきました。これは軽井沢のウエディング全体の問題でもあると思っています。ただ、住んでみるとわかるのですが、軽井沢は1年を通して四季が美しく、季節ごとの魅力があります。グリーンシーズン以外の軽井沢の魅力を発信したいという思いから、四季折々の魅力にフォーカスしたウエディングサービスの開発を進めてきました。2月と3月に特化したウエディングサービスの開発もその一環です」

そこで着目したのが、北欧だったというわけだ。

「なぜ北欧かというと、冬になると北欧に行ってみたくなるのは、北欧にその魅力があるからだと思います。。冬の寒さや雪の美しさ、静けさなど、北欧は軽井沢に通じる部分がたくさんあります。北欧の魅力が解明できれば、冬の軽井沢の魅力を考えるうえでもヒントになると考えたのです」

 

北欧のノウハウを随所に取り入れる

開発プロジェクトには、さまざまな部署から年齢も経験も異なる15人ほどが希望して集まった。松本さんは、普段はウエディングの相談に訪れた顧客を教会やパーティ会場に案内し、予約の獲得のほか、プランや段取りをカウンセリングする役割を担っている。入社以来ずっとブライダル業務に携わってきたベテランだ。出産のため一時は職場を離れたが、その後復帰し、育児と両立しながら第一線で活躍し続けてきた経歴を持つ。他にも調理担当のメンバーや、写真スタジオのメンバー、北欧旅行が好きなメンバーもプロジェクトに参加した。異なるバックグラウンドのスタッフが集まって、自由な議論の中から新しいサービスを生み出すやり方は、星野リゾートではよく行われている。

北欧に関する文献を皆で持ち寄って調べていくうち、北欧の冬は寒いからこそ、室内で過ごす時間を豊かにするための知恵や工夫が豊富なことに気づいたという。

「たとえばバイキング料理は北欧が発祥ですが、これは気軽に食べられるお料理を出すことで、部屋で過ごす時間を会話しながら楽しむための工夫だと考えられます。相手との距離を近づけるような時間の過ごし方が得意なんですね。また、ずっと座っていても疲れない椅子など、インテリアにも室内で長い時間を快適に過ごすためのこだわりがあります。これらのノウハウは、家族や親族など近しい人と親密で心温まるウエディングを開きたいという、リゾートウエディングに求めるニーズを満たすものだと感じました」

松本さんたちが開発したヒュッゲウエディングには、こうした北欧のノウハウがいたるところに散りばめられている。たとえばパーティの料理には、ゲスト同士の距離がぐっと縮まるような工夫を施した。まず前菜として出されるのは、蓋のついたキャビア缶。

「なんだろう?」と蓋を開けると、中は半分がキャビアで、もう半分はまるで花畑のように食用花が飾られている。それをスプーンですくうと、カリフラワーのムースやサーモンなどが顔を出す。これは、北欧を連想させるキャビアを使用し、フランス料理らしい食材の組み合わせで開発したオリジナル料理だ。料理を通してクスっと笑いが起きたり、皆が笑顔になったりすることで場を和ませることを大切にしているのだ。

 

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