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「子ども2人を育てながら2社を経営する」女性社長の仕事術

2018年07月10日 公開
2023年03月14日 更新

雲林院奈央子(シルキースタイル社長/シェアウィング シェア社長)

 

子育ての経験が、2度目の起業につながった

 
『お寺ステイ』で泊まれる高山善光寺(岐阜県)

雲林院氏が2度目の起業でシェアウィングを立ち上げたのは、2016年のこと。そのきっかけも、子育てだった。

「子どもと時間を共有することほど、豊かなことはないな、と感じたんです。

豊かさというと、モノの豊かさを思い浮かべがちですが、体験こそが豊かさをもたらすのではなだいろうか。そう考えたときに、商品というモノを作るだけでなく、体験というコトを提供する事業をしたいと思いました。

そして、私がもともとお寺や神社が好きで、あちこちの社寺をよく訪ねていたこともあり、社寺での体験に注目して、ビジネスの経験が豊富な佐藤(真衣)と共同創業したのです」

シェアウィングでは、『お寺ステイ』の他、企業への研修プログラムの提供も行なっている。僧侶が指導する瞑想などで、セルフクレンズをするものだ。研修後も、各自が日常的なトレーニングとして実践できることを重視している。

「社員のストレスがないほうが、パフォーマンスが高くなることは、多くの企業がわかっています。しかし、実際には疲れている社員が多い。そこにニーズがあることは、起業前から、ある程度わかっていました。今では、『お寺ステイ』よりも、企業向けプログラムのほうが伸びているくらいです」

最後に、世の中のワーキングマザーに向けて、アドバイスをいただいた。

「子育てをする女性たちは、やっていることは、皆、それほど違わないでしょう。けれども、『大変だ』と口グセのように言う人もいれば、楽しんでいる人もいる。その違いは、気持ちの持ちようだと思います。

子どもと過ごすと、発見が多い。これほど充実した時間は、他にはありません。その時間を楽しむように、気持ちを切り替えるようにすればいいのではないでしょうか。

それから、繰り返しになりますが、人に任せること。仕事はもちろん、家事も任せていいと思います。私は、上の子が生まれた直後から、ベビーシッターをフル活用しました。

最近になってからですが、家の掃除も業者にお願いするようにしました。夫は、知らない人を家に入れることに反対でしたし、『掃除にお金を払うんなら、俺がやるからお金をくれよ』なんて言っていましたが、実際にやってみると、『今日は部屋がキレイだな』なんて、機嫌が良いですよ(笑)」

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