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成長できない人が無意識に踏んでいる「2つのブレーキ」とは?

2018年12月15日 公開

吉田行宏(アイランドクレア代表取締役)

「悩みブレーキ」と「大きな子供ブレーキ」の外し方

 創業から4年で上場、10年で1,000億円の売上げを達成したハイパーグロースカンパニー・〔株〕ガリバーインターナショナル(現・〔株〕IDOM)で社員教育を手がけ、同社を退任後は急成長するベンチャー企業などの組織戦略や人材育成を支援している吉田行宏氏は、「せっかく持っている能力を、充分に発揮できていないビジネスパーソンが多い」と話す。いったいどういうことなのか? そして、本来の能力を発揮する方法とは?

 

まずは「ブレーキを踏まないほうが人生にプラスだ」と意識しよう

 吉田氏は、ガリバーや現在支援している様々な企業で、「本来はもっと力があるのに、もったいないな」と思う社員を数多く見てきた。そして、そういう社員が、マインドセットを変えることによって、急に成長する姿も見てきたという。

「成長の可能性を殺してしまっている、不要な『ブレーキ』が外れると、グッと伸びるのです。

 成長というと、『できないことをできるようにする』『持っていない能力を身につける』というように、『足し算』で考えがちです。しかし、『ブレーキを外す』という『引き算』でも、大きく成長できるのです。今年4月に出版した『成長マインドセット』(クロスメディア・パブリッシング)では、その『ブレーキ』とは何かを言語化して、解説しました」

 同書では、成長を阻む「ブレーキ」には、「悩みブレーキ」と「大きな子供ブレーキ」の2種類があるとしている。まず、一つ目の「悩みブレーキ」とは、どういうものなのか。

「悩むこと自体は悪いことではありません。課題を解決するために、1日や1週間、あるいは1カ月という期間、真剣に悩むことは、もちろん必要なことです。

 しかし、課題を解決するでもなく、『給料が上がらない』『プライベートの時間が取れない』『他の仕事のほうが向いているんじゃないか』などとただ悩むだけで、『イヤだなぁ』という気持ちを3カ月や半年、あるいは1年も2年もエンドレスに持ち続けていると、成長にブレーキをかけてしまいます。これが『悩みブレーキ』です。

 人間は感情の生き物ですから、そうなってしまうのはやむを得ない面もあります。しかし、『課題解決と悩むこととは違う』『悩みを長く引きずるのは、ストレスにもなって、よくない』ということを知っておくだけでも、気持ちに早くケリをつける助けになります」

「悩みブレーキ」を外すステップの一つ目は、このように、「悩みブレーキの存在を知る」ことだ。そして、二つ目のステップは、「悩みブレーキを踏まない覚悟を決める」ことだという。

「『悩みブレーキを踏まない』というのは、いったん決断をしたら、全力で進むということ。決断をする際に悩むことは必要ですが、決断をしてからも『別の決断をしたほうがよかったかも……』と悩んでしまうと、成長にブレーキがかかってしまいます。

 そして、『覚悟を決める』とは、主体性を持って、当事者になるということ。別の言い方をすれば、自分が自分の人生の経営者になるということです。

 覚悟が決まっていないと、評論家的に物事を見てしまいます。それでは成長できません。

 覚悟を決めるのには勇気が必要です。当事者になると最初は強いプレッシャーがかかるので、それが恐く思えるのです。急にできることではありませんが、それでも、『覚悟を決めることが重要だ』という意識を持っていることが大切。意識しながら努力をしていれば、どこかのタイミングで、『自分がやるべきことをやるためには、当事者になるプレッシャーなんて大したことではない』と感じる時が来るはずです。

 実際に当事者になってしまえば、想像していたほど恐いものではないことがわかるでしょう。自転車に乗れてしまえば、乗れなかったのが不思議に思えるのと同じようなものです」

 そして、「他責にしないは100%」も重要だと、吉田氏は話す。

「評論家的な見方をやめて当事者意識を持つということは、他責にしないということです。『他責にしないは100%』とは、100%の当事者意識を持つということ。それができると、良い意味での反省をして、改善をしようという意識が生まれます。それが成長につながるのです。

 他責にしてしまうのは、一種のクセですから、意識すれば直すことができます。仕事だけでなく、家庭でも、配偶者や子供、親などに他責をしないよう、常に意識するようにしましょう。家庭のほうが、甘えが出て、他責にしやすいので、強く意識することが必要だと思います。

 絶対に他責にしない生き方は、ストレスフルだと思うかもしれません。確かに、クセを直している段階ではそうでしょう。しかし、『他責にしないは100%』が身についてしまえば、そのほうがむしろラクに生きられます。自分がやるべきことの判断を他人に左右されなくなりますし、『見返りを期待していたのに得られなかった』などと落ち込むこともなくなりますから」

 

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著者紹介

吉田行宏(よしだ・ゆきひろ)

〔株〕アイランドクレア代表取締役/〔株〕LIFE PEPPER代表取締役/〔株〕POL取締役

元〔株〕ガリバーインターナショナル(現・〔株〕IDOM)専務取締役。創業4年でガリバーを全国展開させ、株式公開に導く。同社は10年で1,000億円の売上げを達成した日本でも数少ないハイパーグロースカンパニー。FC事業・経営戦略・マーケティング・人事・教育・IT・財務などの担当役員を歴任し、2012年に退任するまでの18年間、一貫して人事・評価制度の構築、運営および社員・幹部育成、教育を行ない、独自の研修や育成理論を構築する。ガリバー退任後は、若手経営者の育成支援と、共同での新規事業創造のため、〔株〕アイランドクレアを設立。現在25社以上の企業の役員、戦略顧問、出資支援を行なっている。

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