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【今週の「気になる本」】『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術 』

2019年02月22日 公開

借金玉/KADOKAWA

「茶番力」は、ビジネスパーソンの必須スキル?

 

 今回ご紹介するのは、『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』です。

 

本書は、大人の発達障害と診断され、

社会になかなか馴染めなかった著者が、

「どうすれば社会と上手く折り合いをつけていけるのか」

その方法を解説しています。

 

度重なる失敗と試行錯誤の末に、自分なりに見つけたライフハックは

リアリティがあり、久々に「血の通った書籍」を読んだ気がしました。

 

特に、私が印象に残ったのは

「人間関係」を解説した第2章。

発達障害だからこそ、気がついた職場の掟を解説しています。

 

著者は、「全ての会社は部族」と表現しています。

組織は、外部と隔絶された独自のカルチャーが生まれる場所。

まさしく部族!

独特の謎ルール(部族の掟)にのっとって、組織は運営されます。

そのルールに疑問を感じることは許されませんし、

疑問を口にするなどもっての他。

偉い人が黒といえば、白でも

「やっぱ黒っすよね! 自分もそう思ってたんすよ!」と言う。

反論すれば左遷です。

 

組織外から見れば「茶番」そのものですが、

組織内では、その茶番劇に徹することが組織人としての至上命題。

茶番力の長けた人材が、上に行くからです。

もし、できなければ職場の嫌われ者となり、仕事は回ってこない。

つまり、会社人生(部族内)の死を意味するわけです。

 

確かに、実力があっても組織内で無能扱いされることで、

活躍できない人は少なくないかもしれません。

正確に言えば、有力者から嫌われたがために、

不当に評価を下げられる。

周囲はその評価を信じますから、

活躍のチャンスは与えられずに

それはいつしか「真実」になります。

反対に、必要以上に評価が高い人もいます。

会社人生は評判で決まる。

だからこそ、茶番力は欠かせないのかもしれません。

 

ただ、これは裏を返せば不正の温床にもなるわけです。

例えば、組織にとって都合の悪い真実を隠すために、

部族のルールにのっとって、証拠を隠ぺいした

大企業の粉飾決算、データの改ざんなど、例を挙げればキリがありません。

 

組織外からは、「アホ以外何物でもない」と見えるかもしれません。

でも、これを一概にバカにはできません。

組織に属する以上、上記のような事件はどこにでも起こり得るからです。

まぁ、そもそも組織がなくなればすべて終わりですし、

上司からトカゲのしっぽ切りをされれば水の泡なのですが。

 

「なぜ、不正を知っていながら、あなたは止めなかったのか」

と正論で指摘するのは簡単ですが、

自分がその組織にいたら、正しい行動を起こせるのか。

 

個人的には、本章は『「空気」の研究』なみに、

組織の本質をついた内容だと思っています。

 

ぜひ、手に取ってみてください。

執筆:S/N



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発売日:2019年09月10日
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