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KPIの達成確率を劇的に高めるコツ

2019年03月08日 公開

髙橋恭介(株式会社あしたのチーム会長)

ゴールまでのプロセスを細分化せよ

 ここ数年、「KPI(重要業績評価指標)」という言葉を耳にすることが増えた。「KPIを設定する重要性は経営陣や上司からもさんざん言われているし、もう耳タコだよ……」という読者も少なくないかもしれない。
 ただ、今注目の急成長企業・株式会社あしたのチームの髙橋恭介会長は、「KPIは設定するだけでは不十分」と断言する。
 そこで、
『4倍速で成果を出すチームリーダーの仕事術』を発刊した髙橋会長に、「KPIの達成確率を高める秘訣」についてうかがった。

 

「売上=集客×成約率×単価」

 チームリーダーは、目標達成までのプロセスが明確ではないにしても、おぼろげには見えていなければなりません。
 では、どうすれば、目標達成までのプロセスが見えてくるのでしょうか。まずやるべきことは、目標の分解です。

 具体例として、私の前職であるプリモ・ジャパン(ブライダルジュエリー企業)の営業部門のケースを紹介しましょう。営業部門ですから、目標は「売上」の金額になります。

 そして、売上というのはどんなビジネスであれ、「集客」「成約率」「単価」の三つに分解できます。「売上=集客×成約率×単価」ということです。

 仮に目標が「売上1億円」だとしたら、「集客」「成約率」「単価」の三つに分解して、それぞれのKPIを設定します。KPIは、Key Performance Indicatorの頭文字で、「重要業績評価指標」と呼ばれるものです。

 

目標を「プロセスKPI」に分解する

 KPIの重要性は最近盛んに言われていますので、すでに設定しているチームリーダーも多いかもしれません。

 しかし、KPIを設定するだけでは、実は不十分です。それぞれのKPIを達成するプロセスで達成すべき中間目標を設定することが重要で、私はこれを「プロセスKPI」と呼んでいます。

 プリモ・ジャパンでは、「集客」であれば、さらに「ゼクシィ」、法人提携先の「テイクアンドギヴ・ニーズ」「ベストブライダル」といったようにチャネルごとに分類し、それぞれ昨年の集客数を超えるように月次の集客目標を数値化して設定していました。

 このチャネル別の集客目標こそ、プロセスKPIです。

 

間接部門も「プロセスKPI」を設定すべき

 プロセスKPIを設定すべきなのは、営業部門だけではありません。

 間接部門の業務の場合、多くの目標は、「クオリティ」「コスト」「デリバリー」の三つのKPIに分解することができます。クオリティは、業務の質。コストは、外注も含めて費用のこと。デリバリーは、スピードと言い換えてもいいかもしれません。

 たとえば、クオリティを上げるためには、「業務改善提案を週に3件出し、月に2件以上採用される」といったプロセスKPIを決めることが可能です。

 同様に、コストのプロセスKPIやデリバリーのプロセスKPIを決め、それらの達成をめざします。プロセスKPIをすべて達成することができれば、KPIを達成することができ、KPIを達成することができれば、全体の目標を達成することができます。

 チームリーダーは、目標を達成するための要素を三つ程度に分解し、それぞれのKPIを設定します。次にKPIをさらに分解してプロセスKPIを設定し、それらの達成をめざすのです。

 目標→三つ程度のKPI→多数のプロセスKPIと、目標を2段階で分解することで、達成までのプロセスが見えてくるとともに、チームとして具体的にやるべきことも明確になります。

 

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期日のない目標は「絵に描いた餅」に終わる >



著者紹介

髙橋恭介(たかはし・きょうすけ)

〔株〕あしたのチーム 代表取締役会長/一般社団法人 スマートワーク推進機構 代表理事

1974年、千葉県松戸市生まれ。興銀リース〔株〕を経て、2002年に創業間もないベンチャー企業だったプリモ・ジャパン〔株〕に入社。副社長として人事業務に携わり、社員数十名だった同社を500人規模にまで成長させ、ブライダルジュエリー業界シェア1位に飛躍させた。同社での経験を生かし、2008年、〔株〕あしたのチームを設立、代表取締役社長に就任。現在、国内47全都道府県に営業拠点、台湾・シンガポール・上海・香港に現地法人を設立するまでに事業を拡大。約2,000社の中小・ベンチャー企業に対して、人事評価制度の構築・クラウド型運用支援サービスを提供している。

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