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30~40代の転職で「失敗した!」とならないために、一番大切なこととは?

2019年07月25日 公開

井上和幸(株式会社 経営者JP代表取締役社長・CEO)

スタートダッシュが、その後のキャリアを決める

 

 新卒で入社した企業で定年まで勤め上げるのが当然視されていた時代が終わり、30~40代での転職も当たり前になってきた。しかし、幸いにして好条件で転職ができたとしても、若手の転職とは違う難しさが待ち構えているのが現実だ。幹部人材の紹介事業などを展開している〔株〕経営者JPの社長・井上和幸氏に、30~40代で転職する際のポイントを教えてもらった。

 

30~40代の転職は急増している

 ひと昔前までは「35歳転職限界説」が言われていましたが、30~40代の転職は、今や一般的、積極的なものとなっています。

 総務省の労働力調査によると、2018年の転職者数は全体で329万人。年齢別では45歳以上の転職者が124万人で、5年前に比べて3割以上増えています。日本人材紹介事業協会がまとめた人材紹介大手3社の紹介実績でも、2018年10月~19年3月の41歳以上の転職者数は5,028人と、前年同期比で40.4%も増えており、これは世代別で最も伸び率が大きいとのこと。

 一方で、転職しやすくなっているぶん、入社後の「こんなはずではなかった」も急増しています。当社のエグゼクティブサーチ事業(幹部人材の紹介事業)においても、この数年で非常に増えたのが、転職したばかりの30~40代の方々からの「入社してみたら間違っていたので、改めて早期に転職し直したい」というご相談です。これは、どうしたことでしょう?

 

オファーの金額が高い会社に飛びつかない!

 30~40代が転職先を決めるポイントとして比重が高いのは、やはり年収です。家庭がある方も多く、お子さんの学費なども一番膨らむ時期ですから、それは当然と言えるでしょう。A社とB社から内定が出て、どちらかを選ぶかというときに、(家族との協議で奥様のご意見も強く……)どうしてもオファー金額の大きいほうを選択することが多くなるのは、我々も理解できます。

 しかし、そうして入社してみたところ、職場の雰囲気に馴染めない、上司との相性がしっくりこない、職務内容に希望とズレがある、会社の方向性に必ずしも共鳴できない……といったことに気がつき、辛くなる……。年収を最優先して新天地を選択した場合、入社後によく起こるのは、こうしたミスマッチです。

 いくら入社時に他社よりも高い収入があったとしても、これではその後の活躍も給与アップも望みようがありません。結局、転職によって大きく年収を落としてしまった、ということになったりもします。

「入社はゴールではない」「給与・年収は、短期的ではなく、中長期的観点から考えて試算する」。ぜひ、転職先を選択する最終決断の前にこのことを重々認識して、しっかりと自分の働きやすい職場、成果をしっかり出せると思える職場を選択してほしいと思います。

 

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著者紹介

井上和幸(いのうえ・かずゆき)

〔株〕経営者JP代表取締役社長・CEO

1966年、群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、〔株〕リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、〔株〕リクルート・エックス(現・〔株〕リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に〔株〕経営者JP(https://www.keieisha.jp/)を設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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