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いつでもどこでもスマホでモノが買える時代、店舗は何をすればいいのか?

2019年09月26日 公開

THE21編集部

D2Cビジネスの台頭が小売業界を激変させる


左から、〔株〕Takramの佐々木康裕氏、〔株〕丸井グループ代表取締役社長CEOの青井浩氏、〔株〕FABRIC TOKYO代表取締役CEOの森雄一郎氏

 

 9月26日(木)、東京・渋谷の渋谷DAIAにて、「FABRIC TOKYO新事業戦略発表会」が開催された。〔株〕FABRIC TOKYO代表取締役CEO・森雄一郎氏によるプレゼンテーションのあと、〔株〕Takramの佐々木康裕氏をモデレーターとして、森氏と〔株〕丸井グループ代表取締役社長CEO・青井浩氏によるトークセッションが行なわれた。

 

 オーダーメイドのスーツやシャツを手がけるFABRIC TOKYOは、売上高が3期連続200%増の見込みと、急成長中だ。そのビジネスモデルはD2C(Direct to Customer)と呼ばれるもの。直訳すると「消費者に直接商品を届ける」ということになるが、森氏は、デジタルを主体に立ち上げ、データを活用することで急成長を目指すブランドのことだと説明した。

FABRIC TOKYOの場合は、店舗で顧客の採寸をし、そのデータをクラウドに保存しておいて、インターネットで注文を受けている。モノはECで売り、店舗では売らないわけだ。

 森氏によると、D2Cは米国を中心に世界の潮流となっている。昨年10月、米国でマットレスの店舗販売をしているマットレス・ファームが破産申請をしたことには、D2Cでマットレスを販売するキャスパーの台頭が影響しているという。眼鏡のワービーパーカーや衣料品のエバーレーン、スーツケースのアウェイなど、他にもD2Cで急成長している企業は多い。ユニコーン企業も続々と登場しているそうだ。

 今年5月にFABRIC TOKYOと業務資本提携をした丸井グループの社長CEO・青山氏は、「いつでもどこでもスマホでモノが買える時代になって、店舗に足を運ぶことは、すでに面倒なこと、ストレスを感じることになっているのかもしれない」と話した。そこで店舗は何をすべきかと言えば、モノを売る場ではなく、「豊かな経験」を提供する場になることが答えの一つだという。つまり、小売りのサービス化だ。ワービーパーカーの店舗を訪ねた青山氏は、顧客が楽しそうに商品を試し、販売ノルマから解放されたスタッフも楽しそうに接客している姿に、衝撃を受けた経験があるそうだ。

 FABRIC TOKYOの店舗のスタッフにも販売ノルマはなく、顧客のサイズや趣味嗜好のパーソナルデータをどれだけ集められたかや、接客を受けた顧客がどれだけリピートするかをKPIにしている。

 今回の新事業戦略発表会では、D2Cをさらに進めてRaas(Retail as a Service)を実現するための取り組みが発表された。具体的には、保証・交換・補修といったサポートを行なうサブスクリプションサービス「FABRIC TOKYO 100(Hundred)」のリリース(9月26日)、IoT化したスマートファクトリーを稼働させ、オーダーしたスーツやシャツの製造状況を顧客に通知するサービスの開始(11月以降)、日本環境設計〔株〕と提携して、店舗で他ブランドも含めた洋服を回収し、リサイクルした素材から商品を作る取り組みの開始(9月26日)などだ。



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