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最強ファンドマネジャーが考える「人生に本当に必要なお金」

2019年11月13日 公開

藤野英人(レオス・キャピタルワークス代表取締役社長・最高投資責任者)

悩む時間は機会損失!タイミングより長さが大事

――私もぼんやりと口を開けていた意識の低い人ですが、そういう人たちも今回の「老後2000万円問題」で資産運用に目を向け始めたと思います。とはいっても、2020年以降も好景気が続くのか不安なんです。

藤野 オリンピック以降の景気が良くなるかどうかはわかりませんが、良くなるとしても経済成長が前年比3~4%になることはないと思います。

 1~2%するかしないか。悪くなるといっても、マイナス10%って言ったらもう大恐慌なので、それも考えにくいですが。

――どうせ投資を始めるなら、ベストなタイミングで始めたいと思っていたのですが、先を読むのは難しいですね。

藤野 投資を始めるべきベストなタイミングって、実は論理的には説明できないんです。今年なのか来年なのか、結局はバブル期のように振り返ってみないとわからない。

 ただ、始めるタイミング以上に大切なのは、時間の長さです。ベストな時期にやろうと思ったら、いつまで経っても始められない。

 始めるか始めないかを悩んだ時間を取り戻すことはできません。悩んだだけ、お金を増やす機会が失われてしまうんですね。

 だから、どんなに小さいお金でもいいからまず始めることが大切です。3000円でも5000円でも、毎月積み立てを始めたときがベストなタイミングだろうと言われています。

 ちなみに、経験則で言えば、メディアが「これからは大丈夫」と言ったときは、逆に止めるべき最悪のタイミングだと思います。

――メディアってマーケットがピークの時こそ「今が買い!」ってはやし立てる風潮があると思いますが、むしろそれが危ないってことですか?

藤野 そうです。疑ってかかったほうがいいですね。だから、私は「投資を始めるタイミングに迷ったら書店に行きなさい」とアドバイスしています。

 投資における最悪のタイミングは、本屋さんに投資コーナーがたくさん設けてあって、「主婦の私でも1億円」といった類の書籍が大量に出たとき。

 それが全部撤去され、「あなたのすべてを許します!」といった癒し系の本がズラッと並んで投資系の本を見かけなくなったときは、逆にチャンスなんですよね。

――もしかして、それは逆張りの発想ではないでしょうか?

藤野 まさに逆張りですね。投資をやるには最悪とか、世の中は終わりだとか、日経平均もどん底のときに、あえて投資を始める。

 もちろん、そのまま上がらないこともありますが、そういうときは、後で値上がりする傾向があるんです。

 でも、ネガティブなニュースが続くときに投資を始めるのはなかなか難しい。そういうときに投資をすると言うと、親や家族、友人が今は時期じゃないと止めてしまいます。

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著者紹介

藤野 英人(ふじの・ひでと)

レオス・キャピタルワークス代表取締役社長・最高投資責任者

1966年、富山県生まれ。90年、早稲田大学卒業後、国内・外資大手投資運用会社でファンドマネジャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス創業。主に日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資教育にも注力しており、明治大学商学部兼任講師、JPX アカデミーフェローを長年務める。『さらば、GG資本主義』(光文社新書)など著書多数。

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