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グレタさんはなぜ怒っているのか…気候異変が地球にもたらす「5つの災厄」



2020年07月06日 公開

鈴木貴博(経営戦略コンサルタント)

AI技術の進展はこの社会に、淘汰される恐怖とチャンスへの期待とが交錯する状況を生み出している。チャンスをつかむ側に回るために求められるのは、変化を先読みする「未来予測力」ではないだろうか。

この未来予測力の磨き方について、企業の長期戦略立案のプロであり、先読み力が問われるクイズの世界でも活躍する鈴木貴博氏が、具体的な事例とともにアドバイスする。

※本稿は『THE21』2020年5月号より一部抜粋・編集したものです。

 

科学的なデータでわかるグレタさんの怒りの理由

この連載ではプロのコンサルタントが使っている未来予測の情報と、そこから得られる示唆についてお話しします。さて、今回のテーマは地球温暖化です。

「なぜグレタさんはあんなに怒っているのだろう」

大半の人は、気候問題の国際会議を訪れては怒りの発言を繰り返す17歳のグレタ・トゥーンベリさんを見て、そのような疑問を持つかもしれません。

しかし、あまり広くは知られていない事実があります。温室効果ガスによる地球温暖化で、私たちの未来がどのような世界になるのかは、科学的な研究とシミュレーションでかなり詳しくわかっている、ということです。

そしてそのデータが予測する未来は、かなり怖い。グレタさんの怒りは、正当な怒りかもしれません。そもそも、温室効果ガスの状況を数字として把握されていらっしゃる読者の方は、ほとんどいないのではないでしょうか。

パリ協定では地球温暖化を抑制するために、各国がさまざまな削減努力を行なうことを決めていますが、その効果としては温室効果ガスの増加ペースを落とすことまでしかできません。

 

20年後には地球の平均気温が2度上がる

実際、映画『不都合な真実』がヒットして、私たちの地球環境に対する関心が高まった今世紀初め頃の二酸化炭素濃度は、世界平均で370ppm程度でした。それから20年かけて温室効果ガスはコンスタントに増加していて、直近の公表数字(2018年平均)では過去最高の408ppmに到達しています。

太陽光発電などのクリーンエネルギーを増やしたり、LED照明など電気の使用量を減らす省エネ機器を導入したり、ありとあらゆる努力をしても、2100年には地球温暖化ガス濃度は700ppmに増え、そのときに地球の平均気温は4.2度上昇するとされています。

2100年などと言うと遠い先すぎてイメージが湧かない方には、最近では「2040年頃には地球の平均気温が2度上昇する」という研究論文が発表されている、と言ったら、もっと現実味が湧くかもしれません。

そしてこの「2度上昇」という水準は、科学者によれば地球環境変化がもう後戻りできなくなる閾値にあたるというのです。

そこで冒頭の話に戻って、グレタさんが何について怒っているのかの話です。気候変動の結果、わたしたちの生活を脅かす5つの災厄が科学的に予測されています。科学者の予測到達年の近い順に見ていきましょう。

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