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SHOWROOM社長・前田裕二氏が語る「世界の富豪が巨額の寄付をする理由」



2020年09月24日 公開

前田裕二(SHOWROOM代表取締役社長)

前田裕二(SHOWROOM代表)

夢を叶えたい人と、それを応援したい人が集まるライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM」を運営する若き経営者・前田氏は、コロナ禍を経て、時代はどう変わると読んでいるのか?(取材・構成:林加愛)

※本稿は『THE21』編集部編『コロナ後の新ビジネスチャンス』(PHP研究所)より一部抜粋・編集したものです。

 

単純に「代替するだけ」では心許ない

人との接触を避けなければならない状況は、様々なニーズを生み出しました。しかし、単にアナログのライブをデジタルに乗せるだけでは新たな価値を生み出せないのと同じように、ただ既存のサービスを他の手段で代替するだけでは、ポストコロナを生き残る上では不十分でしょう。

例えば、飲食店の料理をデリバリーするサービスが今、伸びています。新型コロナウイルスの感染拡大によって、デリバリーが提供する利便性の価値は急激に広がっています。そして、この流れはしばらく続くはずです。

しかし、飲食店が今まで提供していった価値は、果たして、「食事」そのもの、だけだったのでしょうか。

お店に向かうまでのワクワク感、お店のドアを開ける感覚やその瞬間の高揚感、お店の雰囲気や世界観、料理がくるまでの時間、店員とのコミュニケーション、テーブルウェアや食器の造形など、デリバリーでは提供できない、リアルが提供していた価値は実は無数にある。

そこをデジタルがどう補うか、あるいは別の新しい価値を生むことでリアルを超えていくのか。ここが重要な視点だと思っています。

 

「寂しさ」の量が増え、心の充足ニーズが加速

人との接触を避けることは、人々の心に寂しさを生み出すことにもなりました。人間は、触れ合いがないと生きていけないものです。新型コロナウイルスの感染が収束したあとも、テレワークが定着すると人と会う頻度が減りますから、寂しさの空洞は、残り続けるでしょう。

すると、この穴を埋めるべく、「心の向け先」を求め、心を充足させたいというニーズが高まります。あくまで「心」の向け先であって、「時間」の向け先ではないのがポイントです。

この点で面白い事例になりそうなのが、LOVOT(ラボット)という家庭用ロボットです。目の形が10億通り以上もあり、触ると温かく、個体ごとに違った個性を持ち、なんと自分で飼い主との触れ合いを記す日記まで書きます。

ユーザーの寂しさを解消してくれる、優れたロボットです。今までは、「役に立つこと」に特化していたテクノロジーを、「愛されること」に全力で振り切って使っているのが凄い。

SHOWROOMの課金ユーザーが増えているのも、「好きな演者を応援したい」「ギフティングをして演者の反応を得たい」といった、人間同士のインタラクションによる心の充足のニーズが高まっていることとは無関係ではないと思います。

僕は以前から、これからのビジネスは、ユーザーの可処分時間ではなく、「可処分精神」の奪い合いになると主張してきました。つまり、いかにユーザーの心を充足させるかを、様々なサービスが競うようになるということです。まさに今回の新型コロナウイルスは、その流れを加速させたように感じています。

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