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Cogent Labs CEO「人間の認識の自動化へ」



2021年07月07日 公開

【経営トップに聞く 第49回】エリック・秀幸・ホワイトウェイ(Cogent Labs社長CEO)

Cogent Labs

様々な場面でAIの活用が進んでいるが、文字を認識してデータ化するOCRもその一つだ。さらに、そのデータを自然言語処理によって活用するサービスも提供している2014年創業のベンチャー企業、〔株〕Cogent Labsの創業者で代表取締役社長CEOを務めるエリック・秀幸・ホワイトウェイ氏に話を聞いた。

OCRと自然言語処理AIで顧客に新たな価値を提供

――御社が提供するサービスの一つであるAI OCRサービス「Tegaki」は、どのようなユーザーが、どのような目的で利用しているのでしょうか?

【ホワイトウェイ】中央省庁、自治体や、金融機関、製造業者、流通業者など、業種も規模も幅広い企業に利用していただいています。どんな帳票や申込書でも、AIを使って高い精度で文字認識し、データ化できるサービスです。

 業務を効率化してコストカットできるのはもちろん、それ以上に、新型コロナウイルスの感染拡大で人との接触を減らさなければならない中でも、カスタマーエクスペリエンス(顧客体験価値)を高めて事業を成長させていくために求められています。ビジネスのレジリエンスを高めることにもなります。

Cogent Labs

――AI OCRで文字を認識し、データ化するサービスを提供している企業は、他にもあります。Tegakiの特長は何でしょうか?

【ホワイトウェイ】まず、文字認識の精度が高いこと。AIが学習を続けてきたことで、人間がギリギリ読めないような文字でも高精度で読み取れるようになっています。

 もう一つは、ユーザーの使いやすさです。人が色々とセッティングをしなくても簡単に使えますし、ユーザーをサポートするサービスにも力を入れています。

 また、技術を幅広く利用していただくために、数多くのパートナーにAPIで提供し、それぞれのソリューションに組み込んでいただいているのも特徴です。新型コロナワクチンの接種や昨年の1人10万円の給付金を管理するシステムにも、パートナーと組んで技術を提供しました。

 大量のデータの処理にも強みがあります。

――手書きの文書が多い職場で使われているのでしょうか?

【ホワイトウェイ】活字も読み取れますから、それに限りません。Tegakiは、申込書や注文書、受発注書のように多様なタイプの文書を読み取れますし、単にデータ化するだけでなく、構造化されていない文書から必要な情報を取り出すこともできます。今後、より複雑な非定型の文書も構造化して認識できるようにしていきます。

――「Kaidoku」というサービスも提供しています。これは、どんなサービスなのでしょうか?

【ホワイトウェイ】従来の検索は、キーワードによるものでした。一方、Kaidoku SmartFindというサービスでは、自然言語処理をするAIを使って、質問に対する答えを検索します。つまり、情報の意味を理解したうえで、検索をするわけです。今後、データ化した帳票の情報を高精度に検索できるよう、Teagkiとも連携させていく予定です。

――そうした技術は世界中で開発競争が行なわれていると思いますが、御社はどのようにして高性能なAIを開発できているのですか?

【ホワイトウェイ】世界の最先端の技術をキャッチアップするのはもちろんですが、顧客のニーズをしっかりと把握して、それと技術をブリッジすることを重視しています。顧客のニーズにフォーカスし、それに対するソリューションのために、最先端の技術をどう使うかを考えているのです。AIを使っていることを意識させないほど自然に使えるようにもしています。

 加えて、当社の特徴でもありますが、創業時からインターナショナルな会社であることです。R&Dのメンバーを世界中から集めて、世界の進んだ技術を取り入れています。AIの可能性を形にして、顧客に新しい価値を提供していきたいと考えているメンバーが集まっています。

 社内公用語は英語ですし、様々なコミュニケーションスタイルの人たちを受け入れるカルチャーができています。

――サービスは多言語対応なのですか?

【ホワイトウェイ】AIは、日本語を学習するのと同じように他の言語も学習しますから、多言語展開がしやすいことも特長です。

 現在、Tegakiは、英語と韓国語にも対応しています。

 Kaidokuは、言語をクロスさせて使えます。例えば、日本語の質問に対する答えを、英語のデータから取り出すこともできます。

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