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ケント・ギルバート 官僚の毒に侵された日米の憂鬱Ⅱ

2018年04月25日 公開

ケント・ギルバート(米カリフォルニア州弁護士)

厄介な「IYI=知的なバカ」

 日本でも森友学園問題について財務省の官僚が決裁文書を改竄していたことが明らかになり、私は呆れました。ほんとうに国民を馬鹿にした行為であり、けっして許されることではありません。防衛省の日報問題のときも思いましたが、日本の役所はアメリカと比べて公文書管理がいい加減な印象があります。

 アメリカでは最近、自分の行動を客観視して、うまく修正できない高学歴エリートたちは「IYI(Intellectual Yet Idiot=知的なバカ)」と揶揄されています。たしかにインテリではあるが、現実のことはまるでわかっていない。要するに無能という意味です。彼らは試験で高得点を挙げるのは得意で、多くは官僚となりますが、実際に1台のクルマをつくったり、患者を診たことはない。しかし、厄介なことに文書を書くのは得意だから、規制ばかりつくる。

 たとえば、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)は「クリーン・エア・アクト(大気浄化法)」という法律を根拠に、川辺や畑から舞い上がるホコリを規制しようとしました。さすがに共和党の議員が事前に察知してやめさせましたが、自然現象を規制しようというのは、まさしく「バカ」な行為だというしかありません。

 このように「IYI」には自分の考えが絶対に正しいと信じて疑わず、しかもそれを他人に押し付けようとする傾向があります。トランプ大統領はそうした現場・現実知らずの「IYI」のいうことを信じず、自分で現場に足を運び、真相を確かめようとします。だからこそ、高学歴の「IYI」に疎まれて、前述のメールを暗号化されるような嫌がらせを受けるのでしょう。

 官界だけでなく、いまやリベラルに完全に支配されているアメリカのメディア界にも「IYI」は多数存在します。「IYI」の巣窟ともいえるメディアは連日のようにいわれなきトランプ批判を浴びせている。じつはトランプ大統領自身も、ペンシルベニア大学ウォートン・スクールで経済学士号を取得しており、立派な学歴エリートだといえます。しかし、そんなトランプ大統領が名門のウォートン・スクールで覚えたことが「学位に感銘しないほうがいい」だったそうです。机の上の勉強だけでは何も身に付かないことを、トランプ大統領は若いときの経験から知っているといえます。

「IYI」の信じ難いほどの広がり >

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著者紹介

ケント・ギルバート(Kent Sidney Gilbert)

米カリフォルニア州弁護士

1952年、米アイダホ州生まれ、ユタ州育ち。71年に初来日。80年、国際法律事務所に就職して東京に赴任。83年、TV番組『世界まるごとHOWマッチ』に出演し、 一躍人気タレントへ。『夕刊フジ』金曜日連載「ニッポンの新常識」、まぐまぐメルマガ「ケント・ギルバートの『引用・転載・拡散禁止!』」などで論陣を張る。著書に、『まだGHQの洗脳に縛られている日本人』『やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人』『いよいよ歴史戦のカラクリを発信する日本人』 『ついに「愛国心」のタブーから解き放たれる日本人』(いずれもPHP研究所)などがある。 『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社+α新書)は発行46万部余りの大ベストセラー。 

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