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李承晩大統領は反日の政治家ではなかった! ベストセラー『反日種族主義』著者が語る日韓の歴史

2019年11月22日 公開

李栄薫(ソウル大学元教授)&洪ヒョン(『統一日報』主幹)

 

独島の韓国領編入は歴史的根拠に基づいたものではない

【洪】また、本書は韓国社会のタブーである独島(ドクト、日本名は竹島)問題に関して主張しましたが、「反日右翼」を自任する『朝鮮日報』の記者が書いた李栄薫批判への反論はどのように行なっていますか。

【李】独島問題に対する李先敏記者の反論に対して、私は『週刊朝鮮』の今週号(2575号)に再反論を寄稿しました。KBS放送は5回にわたって「李栄薫の独島観の真実」として特別番組を放送し、私がそれらに反論する映像講義をユーチューブの「李承晩TV」で3回流しました。

私の主張は、李承晩大統領による独島の韓国領編入は歴史的根拠に基づいて行なった措置ではないから、歴史の文献から根拠を見出して正当性を証明しようとするやり方は誤ったものである、というものです。

李大統領の措置は、「領土の変更は政治・軍事的行為である」という高度な政治的意志と志向をもつ選択でした。これは新生国が自らのアイデンティティを確認するための努力の一つです。

たしかに独島は鬱陵島(ウルルンとう)が隠岐島より近いので当然、韓国の領土ですが、朝鮮王朝の国運が衰える過程で、不幸にも日本が無主地先占(どの国にも属さず、住民のいない土地を他国に先んじて支配し、自国領にする)といって奪取しました。

 

反日文化は金泳三政権の時代に始まった

【李】日本の無主地先占の主張は道徳的には正当なものではなかった。ただし朴正煕政権の時代は「独島問題を日本との外交紛争にしない」という事実上の約束と、互いが「自国の領土である」と主張しても警備員を増やしたり、施設を新築、増築するような挑発的な行為をしない、という約束は守ってきました。

この原則を破ったのは、金泳三と武鉉政権の「反日種族主義」です。したがって、両国には独島を積極的に紛争地化しない知恵、譲歩の精神が必要である、と今日の映像講義で述べました。

【洪】1952年当時であれば、韓国は戦争中で、軍事作戦のためにも不可避な措置だったと思います。いずれにせよいま、韓国海軍の将校たちや実務者たちもまた「反日種族主義」に汚染されているようです。

【李】反日文化は金泳三政権の時代に始まりました。その後、韓国に外国為替危機が起き、事態の収拾に日本の協力が必要だった金大中政権は「反日」を抑えました。

ところが盧武鉉政権は独島に民間の観光客を送り、施設を増築するなど大騒ぎをしました。

盧武鉉大統領は1946年生まれで、日本の統治を経験していない解放後の世代です。彼らが反日種族主義的な観点から国家のアイデンティティを揺るがし、独島問題や韓日の葛藤をいっそう増幅させたのです。

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