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高橋洋一氏の発信力を支える「Excelの活用法」

2021年05月18日 公開

高橋洋一(内閣官房参与・嘉悦大学教授)

 

図表がない文章は説得力なし

「はじめに」でも書きましたが、編集者たちに「私は、図表から先に描いて、文章は後で書く」と言ったら驚かれました。マスコミの人たちは、グラフから作るという発想はまったくなく、文章を先に作るそうです。

出版社の編集者は様々な著者とつきあっていますが、多くの著者の原稿は、図表がなく、文章だけだそうです。だから、文章の中に分析というものがほとんどないのだろうと思います。データ分析がなく、ひたすら自分の意見を主張するだけです。

私の場合は、自分の意見より、分析が命。先にグラフがないと文章が書けないくらいです。コアになるデータと解析されたグラフができると、文章に起こすことは簡単です。

もっと言ってしまうと、「ワードなんか使わなくても、エクセルの中に文章を書いてもいいくらいだ」といつも思っています。エクセルには文字も書き込めますので、エクセルで全部の原稿を作ることが可能です。

表を作るときも、ワードよりエクセルのほうがはるかに簡単。エクセルさえあれば、ワードがなくても仕事は可能です。図表を先に作っていくのは、実は、論文と同じ書き方です。私は、論文と同じ作法で書いているだけです。

論文のエッセンスは、表とグラフ。そこに重要な内容がなければ、はっきり言って、論文としての価値がありません。ですから、論文は、図表から先に作っていくのがオーソドックスなやり方です。

図表がない文章だけの論文は、例外を除き説得力がありませんので、世界の学者は読んでくれません。国際機関の報告書で、文章だけのものはまずありません。文章だけのものは、基本的には中身がないと見なされます。

論文は、問題に対して答えを書く作業です。それを説得的に書かなければなりません。図表を用いずに説得的なことを書くのは、まず無理です。ダラダラと文章を続けても、説得的にはなりません。典型例が新聞記事。新聞記事には図表がありませんから、まったく説得的ではありません。

小説は、図表がなく、文字だけで構成されています。小説はフィクションですから、説得的にする必要はありません。私は映画が大好きですが、荒唐無稽であればあるほど面白いと思っています。フィクションの世界はとても楽しいと思います。

しかし、新聞記事や論文や報告書は、フィクションの作法で書いたのではダメ。説得的に書くために、図表は不可欠です。

 

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