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「間違えたっていいじゃない」偉人の“口ぐせ”が表す苦境を乗り越えるコツ

真山知幸(偉人研究家)

2023年01月16日 公開

 

心を奮い立たせてくれる言葉

◎「あきらめることが失敗なんだ」トーマス・エジソン(発明家)

人生を豊かにするためには、新しい分野に挑戦するのが一番です。未知の世界に触れることで、日々の生活にほどよい刺激を与えられます。しかし、チャレンジには失敗がつきもの。つい二の足を踏んでしまいがちです。

そんな「失敗」という言葉に敏感に反応したのが、アメリカの発明王トーマス・エジソン。

実験がうまくいかないとき、意気消沈した現場でそのNGワードが出ると、エジソンは「バカ、それは失敗じゃない! 一つひとつ、うまくいかない方法を確認したんだ」と仲間を叱咤激励して、この言葉を続けました。

あきらめなければ、どんな失敗も成功への糧となります。常日頃からそう考えて実験に挑んだ結果、エジソンは白熱電球の改良に成功。世界に名を馳せました。

 

さみしい夜を乗り越えられる言葉

◎「他人も同じ悲しみに悩んでいる」シェイクスピア(劇作家)

人生を豊かに生きるには、前向きな気持ちが必要です。けれども「どうしてこんなに自分の人生はうまくいかないのだろう」と落ち込んでしまう夜が、誰にでもあります。

そんなときには、イギリスの劇作家シェイクスピアのこの言葉を思い出してください。

「他人もまた同じ悲しみに悩んでいると思えば、心の傷は癒やされなくても、気は楽になる」

偉人の生涯を知れば知るほど、古今東西、人間が抱えていた悩みは、みな共通していると実感します。

もちろん、そうは言っても、苦悩の深さは人それぞれ。気分が塞ぐ自分を責める必要はありません。ただ、時が解決してくれることが多いのも事実。疲れたときは心を休めて、ゆっくりと立ち上がりましょう。

 

人生の風景を変える言葉との出合い

逆境で磨かれた偉人たちの思考は、喜劇王チャップリンのこの名言に込められています。

「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」

偉人の言葉は、人生の風景を変える力を持ちます。発明家のエジソンが事あるごとに「これは失敗じゃない!」と言い張り、建築家のガウディが「諸君、明日はもっと良いものをつくろう」と1日の終わりにいつも皆に言い聞かせたのも、言葉にすることで、思考を現実化させるためでしょう。

これからは、ますます見通しが立ちにくいカオスの時代がやってきます。偉人の名言や口ぐせからその考え方を学び、人生の突破力を養っていきましょう。

\まだまだある!偉人の言葉/

◎「仕事はどこでもできる」アインシュタイン(物理学者)
 → 思考は場所を選ばない、という天才の口ぐせ。

◎「九転び十起き」広岡浅子(実業家)
 → 不屈の魂を育む口ぐせで苦境に抗う、明治の実業家。

◎「明日はもっと良いものをつくろう」アントニ・ガウディ(建築家)
 → 仕事が終わると職人たちに、いつもこう声をかけました。

◎「わがなすことはわれのみぞしる」坂本龍馬(幕末志士)
 → 批判上等。自分の志は自分だけのもの。

◎「家に帰って家族を大切に」マザー・テレサ(修道女)
 → 世界平和のために皆ができることとして。

【真山知幸(まやま・ともゆき)】
偉人研究家。出版社での編集長経験を経て、2020年に独立後、偉人や名言の研究を行なう。 『ざんねんな偉人伝』『ざんねんな歴史人物』(ともに学研プラス)、『あの偉人は、人生の壁をどう乗り越えてきたのか』(PHP研究所)など著書多数。

 

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