1日に飲むビールの量を決める
「ビールを飲みながらダイエット」をするために、はじめにすることがあります。1日に飲むビールの量を決めてしまうのです。
〔1日に飲むビールはロング缶(500ml)2本まで〕
これが最初の大事なルールです。中ジョッキだと2杯です。「そんなちょっぴりなんて!」という悲鳴が聞こえてきそうですが、これは先にもお話したとおり、健康を守る量でもあります。少なくとも家での晩酌はこの量を守りましょう。
発泡酒や新ジャンルの糖質オフタイプや低アルコールタイプなら、3本飲める場合もあるので、もっと飲みたいという方は、そうした商品を選ぶのも良いでしょう。
その上で、必ず週1日は休肝日を設けてください。健康のためにも、ダイエットを順調に行うためにも必要なことです。
飲み会など外で飲む機会に、中ジョッキ2杯というのは、なんとも少なく感じる量かもしれません。5杯くらいはいきたいところでしょう。
「ダイエット中なのですから、途中からウーロン茶に切り替える強い意志を持ちましょう」などという酷なことは、酒飲みの人にはいえません。3杯まで、たまになら良いことにしましょう。それ以上は、ビール党といえども、ここはひとつ、糖質を含まない焼酎やウイスキーを飲むことにしてください。
ただし、このようにハメを外すのはせいぜい週1回までです。そしてハメを外した翌日は、必ず休肝日にしてください。どうでしょうか、これくらいであれば、できそうではないですか?
飲酒の「適量」とは?
これまでに行われたあらゆる研究結果を踏まえると、一般的に最もリスクが少ないと推奨されている1日あたりの飲酒量は、アルコール20gとされています。
アルコール20gをビールで換算すると、ロング缶1本(500ml)になります。ビール党の方ですと、「たったそれだけ!」と思ってしまうような、ちょっともの足りない量かもしれません。
ご安心ください。考え方次第では、もう少し飲めそうです。
一般的に推奨されているアルコール摂取量は1日20gまでです。ところが、多くの研究を見てみると、1週間のアルコール摂取量が300g未満であれば、危険度はそれほど高くないと考えられます。アルコール300gをビールに換算すると、ロング缶で15本です。
さらに危険度を低くするには、休肝日を設けることが効果的です。
休肝日を設けている人は、連日飲んでいる人に比べ、同じ酒量を飲んでいても病気などのリスクが低くなることが研究で明らかになっています。
よく、「毎日飲むのと、たまに深酒するのと、どちらがからだに良いですか?」と聞かれることがあるのですが、研究結果を見る限りは「たまに深酒」の方が、健康への影響は少ないといえます。
つまり、休肝日を週に2日設け、1日にビールのロング缶3本以内の飲酒であれば、ひとまず安全範囲と言えます。
ただし、これはあくまで病気になる確率を下げる、というレベルの安全量であり、ダイエットを考えるのであれば、もう少し量を控えた方が良いでしょう。
※アルコールの危険度は、喫煙をしていないという前提です。
※女性の場合、推奨されるアルコール量は、男性の半分になるので、注意しましょう