自販機のコーンスープに外国人が衝撃...! Momoka Japanが見た「観光客に愛される日本食」
2023年12月25日 公開 2024年12月16日 更新
Youtubeチャンネル『Momoka Japan』では、日本を旅する外国人観光客に日本食を食べてもらい、そのリアクションを紹介する動画を取り上げています。チャンネル登録者数はなんと80万人超え。外国人による「日本食への意外な感想」が新鮮で面白いと高い注目を集めています。
『Momoka Japan 外国人が日本食を食べて感動が止まらない』(講談社)を出版されたMomokaさんに、これまでの経歴や、日本食の魅力についてお話をうかがいました。
カナダの田舎町で賑わっていた「スシトレイン」
――「食」に興味があったことからYouTubeチャンネルを始めたそうですが、食のどんなところがお好きだったのでしょうか?
【Momoka】人が食べているところを見るのが好きなんです。また、日本のグルメ番組も好きでよく見ていますね。好きな食べ物も日本食で、中でも好物は和牛です。動画編集をしていると日本食を食べたくなって、定番の肉じゃがや、魚の煮付けを食べることもしばしばです(笑)
――Momokaさんが初めて投稿された動画は6年前にカナダで撮影されたものですね。カナダにはどのような経緯で行かれたのでしょう?
【Momoka】純粋に海外に住んでみたいと思っていて、大学3年生の時に1年間休学してカナダへ行きました。現地ではホテルのレストランで受付をやっていました。週5でガッツリ働いてましたね!
――その頃から食にまつわるお仕事をされていたのですね! カナダでは日本食は浸透しているんでしょうか?
【Momoka】めっちゃ浸透してます! カナダの地方にある小さな町にいたんですが、商店街に日本食のレストランは3店舗ぐらい入っていたかと思います。「Sushi Train(スシトレイン)」っていう回転ずし屋もあったんですよ! カナダの田舎町でも、日本食は日常的に食べられているご飯です。
YouTubeを始める前から、カナダで知り合った友人にはよく日本食を振舞っていました。焼きそばや唐揚げ、餃子....たこ焼きパーティーは頻繁に開催しました。残念ながら村のスーパーには海鮮がなかなか売っておらず...代わりにチーズなんかを入れて、すごい喜んでもらいました!
――それからYouTubeを開設されて6年間、日本食の魅力を発信し続けていらっしゃいますが「日本食の魅力」を日本人が知ることにはどんな意義があると思われますか?
【Momoka】自分の国の食べ物がこんなに美味しいっていうのは、当たり前ではないじゃないですか。日本はコンビニの食べ物だってすごいクオリティが高いし、店員さんだって多分世界一ぐらいの接客サービスですよね。
そういうのって当たり前じゃないのに当たり前って思いがちなんですけど、動画を通じて日本にいられることの有難みを再認識して貰えるんじゃないかなって思います。
「温かい飲み物が自販機で買えるなんて!」
(C)Momoka Japan・稲谷/講談社
――これまで世界各国の外国人のリアクションを撮影されていますが、それぞれの国で日本食の好みに違いはありましたか?
【Momoka】アフリカの方にはお米と汁物を出してあげると、とっても喜ばれますね。彼らにとってスープは必需品のようで、味噌汁を気に入ってくれる人が多い印象があります。アメリカの方は、やっぱり唐揚げや天ぷらなどの揚げ物が好きみたいですね。
――日本食の中にはオムライスやカレーなど、もともとは洋食だったものも多いですが、そんな食べ物への外国人の反応はどうでしょうか?
【Momoka】アメリカ人の中には、ハンバーガーやピザも、日本で食べるほうが美味しいと仰る方もいます。でも、イタリアやフランスの方は自分の国の食事に誇りを持ってる人が多いかな。「日本のチーズは認められへん!」「ナポリタンは絶対食べない!」という方も中にはいらっしゃいました(笑)
――外国人に好評だった意外な日本食は何かありますか?
【Momoka】自動販売機で売っているコーンスープが人気だったのには驚きました。「温かい飲み物が自販機で買えるなんてあり得ない!」って。自販機で温かいスープを買えることは当たり前じゃないみたいなんです。
あとは、ずっとアニメでメロンパンを見ていたけれど、どんな味なのか想像がつかず、食べたくて食べたくて仕方なかった!という方もいました。アニメで見ていたものをやっと食べられた人のリアクションは可愛かったですね(笑)
日本と海外の食の違いとは?
(C)Momoka Japan・稲谷/講談社
――漫画では日本のパンに感動する外国人のエピソードが紹介されていました。外国人にとって日本のパンが美味しいというのは意外に思ったのですが?
【Momoka】日本のパンって基本、ふわふわで甘いですよね。それに対して本場の国のパンは、バケットのような硬いパンが主流です。食感の違いもありますし、日本のパン屋さんではパンが一つ一つ包装されて並べられているのも珍しいみたいですね。
――日本食と海外の食の違いとして、どんなものがあげられると考えられますか?
【Momoka】料理の仕方や、素材の選び方が違います。日本は食材の旬を気にしたり、季節感を気にしますよね。やっぱり季節の食べ物は、その季節に食べるのが一番美味しいです。レストランに行っても季節限定の食べ物がたくさんあるので、それは日本特有なのかなと思います。
海外の方はよく「日本食は甘いね」と仰ります。たしかに海外の料理ではあまり砂糖が使われていないんです。たとえばイタリアンでは基本的に塩やオリーブオイル、バジル、トマトなんかがよく使われていて、砂糖はあまり出てこないです。
――言われてみるとそうですね。日本食に甘いイメージがあるとは衝撃です。
【Momoka】それに、素材の味を楽しむことも日本食の特徴かなと思います。塩だけで食べる天ぷら、醤油だけで食べるお刺身、ステーキも本場ではソースをたっぷりかけますが、日本では塩こしょうで食べるのが一般的ですよね。調味料がこれだけなのに何で美味しいの!とよく言われます。
――逆に、外国人が苦手な日本食はあるんでしょうか?
【Momoka】魚卵や生卵ですね。彼らが食べ慣れてないウニやイクラの時は必ず「大丈夫?」と聞いています。それでもチャレンジしてみたい!っていう方は結構いて、でもネガティブな感想はなかったですね。
いつかドイツの田舎でロケをしてみたい
(C)Momoka Japan・稲谷/講談社
――Momokaさんは京都のご出身で、京都でも動画撮影をしていらっしゃいますね?
外国の方が日本を想像したときに、まず思い浮かべるのは京都の町並み、神社やお寺、着物を着てる人などのトラディショナルな風景ですよね。ですから、京都は日本を代表する重要な土地になってるんじゃないかなと思っています。
――外国人に知ってもらいたい「京都の食」はありますか?
京都の鴨料理は美味しいですよね。あとはやっぱりうどんのお出汁は試してほしいです。「京都で食べたカレーうどんの味が忘れられない」という外国人がいました。あれも美味しいお出汁がいっぱい使われているので、絶対ハズれないですよね。東京の出汁と京都の出汁、それぞれ楽しんでみて貰いたいですね!
――これから海外ロケで現地人に日本食を食べてもらう企画にチャレンジしてみたいとのことですが、どこの国に行ってみたいですか?
【Momoka】アジアはもう日本食は浸透していると思うので、やっぱりまだ日本食を食べたことがない人がいっぱいいそうな国に行ってみたいですね。例えば、ドイツやフランスの田舎です。もっと世界中に日本食の素晴らしさを届けられたらいいなと思っています!