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生き方

6分間が人生を成功に導く 「忙しさ」を言い訳にしないモーニングメソッド

ハル・エルロッド 著、鹿田昌美 訳

2025年09月12日 公開

二度の"どん底"、飲酒運転の大型トラックに衝突され瀕死の重傷を負う、リーマンショックの影響で収入が途絶え家のローンも払えない...そんな状態を克服した本稿の著者ハル・エルロッドは、その自らの経験から、人生を成功に導くモーニングメソッドを構築、書籍化し、世界中の人々にその手法を伝えてきた。  

通常、モーニングメソッドは30~60分程度の時間を必要とするが、本稿では、忙しい朝のための短縮版を紹介する。

※本記事は、ハル・エルロッド 著、鹿田昌美 訳『[新版]人生を変えるモーニングメソッド』(大和書房)の一部を再編集したものです

 

6分間で結果を出す短縮版モーニングメソッド

「時間がない」と思っている人は、あなただけではない。僕もそうだった。
モーニングメソッドの実践にあたり、一番多い懸念事項は、「すでに忙しい生活に何かを追加する」ことへの不安だ。

ところが。

モーニングメソッドを生活に追加すると、慌ただしさがなくなる。心が穏やかになり、集中力がアップし、生産性が上がり、人生のいかなる出来事にも対処できる能力が身につくからだ。

それでも、モーニングメソッドに30分から60分をまるまる割けない朝は、誰にでも必ずある。そういった場合、多くの人は「オール・オア・ナッシング:全部できないならやらない」という思考回路になりがちだ。僕も初めの頃は、まさにそのように考えていて、必要な1時間がとれないときには、すっかりパスしていたのだ。

でも、これは理想的ではないと気がついた。成長につながる内容であれば、何もしないよりは少しでも行ったほうが良いに決まっている。

それで、早朝の予定がある日の朝、僕は着替えたあとに家を出るまで15分しかないときに、ふとひらめいた。「メソッドに1分ずつ取り組んだらどうだろう?」

ソファに座り、携帯電話のタイマーをセットして、僕は初めての「6分間のモーニングメソッド」を始めた。想像してほしい。毎朝の最初の6分間が次のように始まるとしたらどうだろう?

 

【1分 サイレンス】
ストレスと悩みごとで頭がいっぱいのまま慌ただしい1日に突入するのではなく、最初の1分間は静かに座り、穏やかに「目的のある沈黙」を楽しむ。
座って、ゆっくりと深呼吸をする。誰にも、何にも邪魔をされない時間だ。
その瞬間への感謝をつぶやいたり、物事の順調な運びを求めて祈ってもいいし、1分間の瞑想を行ってもいい。静かに座り、今この瞬間に完全に意識を集中する。

心を鎮め、身体をリラックスさせ、すべてのストレスがとけて流れるのを感じる。

【2分 アファメーション】
作成したモーニングメソッド式アファメーションを取り出す。そこには、あなたが人生で実現しようとしている改善点、それが重要である理由、そのためにとるべき行動が、明確に書かれている。アファメーションを最初から最後まで声に出して読もう。人生でもっとも大切にしていることに意識を向けると、日々アファメーションを現実に変えていることに気づくだろう。1日を有意義にしようという意欲が高まるはずだ。

【3分 イメージング】
目を閉じて、「目標を達成するために今日すべきこと」をイメージ。今日1日が完璧に進むことを思い描こう。仕事を楽しんでいる自分。愛する人たちと笑顔で笑いあっている自分。今日の予定をラクラクと終わらせる自分。そのときの光景と感情、自分が生み出す喜びを体感しよう。同時に、最高の感情の状態を予行演習する。最高の気分と最高の光景を「見て、感じる」ことで、自分の能力の高さを思い出し、自信を新たにすることができる。

【4分 リーディング】
読みたい本を手に取り、1分間で、何か人生に役立つことを学習する。物事の新しい視点を学ぶかもしれないし、仕事や人間関係における成果につながる具体的な学びがあるかもしれない。人生を向上させる知識を得ることで、自信が持てるようになる。

【5分 ライティング】
人生で感謝していることを一つ書き出し、数秒間手を胸に当てて深い感謝の気持ちを感じよう。残り時間で、今日の最優先事項を書き留める。生産性を高めて「10点満点」に向けて確実に前進するためだ。わずか60秒のライティングで、1日の心の幸福と生産性を高めることができる。

【6分 エクササイズ】
最後に、立ち上がって60秒間身体を動かそう。その場で足踏みをしてもいいし、1分間のジャンピングジャック、腕立て伏せや腹筋運動をしても。汗をかかなくてもいい。大切なのは、心拍数を上げて、エネルギーを生成し、脳への血液と酸素の流れを増やし、注意力と集中力を高めることだ。

 

1日の最初の6分間を、毎日こんなふうに活用できたらどうだろう。わずか6分間で、1日のクオリティが......ひいては人生がレベルアップするとしたら?
モーニングメソッドを毎日6分のみで行うのは推奨しない。もっと多くの時間を費やせば(理想的には30〜60分)、効果は確実に深まる。しかし、時間に追われている日には、6分間のモーニングメソッドが身体・精神・感情を最適にしてくれる。

6分間のモーニングメソッドは「時間がとれない」という言い訳を排除してくれる。継続することは、新しい習慣を身につける上でとても大切だ。

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